幼いころに両親を亡くした14歳の天才少年ヒロは、兄のタダシと一緒に、叔母のキャスの家で暮らしていました。ヒロは自分でロボットを作っては、アンダーグラウンドの“ロボット・ファイト”での戦いに夢中になっていましたが、タダシは弟が才能を無駄遣いしていることを残念に思い、ヒロを自分が通う大学で学ばせようとします。

サンフランソウキョウ工科大学の学生タダシはヒロの兄で一番の理解者
サンフランソウキョウ工科大学の学生タダシはヒロの兄で一番の理解者

 ヒロは、いつも優しさと愛情を惜しみなく注いでくれる兄のタダシの気持ちに応え、大学に飛び入学するために研究に励みます。そして、驚異的な発明“マイクロボット”を開発。見事、入学を許可されますが、その直後、タダシは謎の爆発事故で帰らぬ人に……。

 最愛の兄を失い、悲しみに深く心を閉ざすヒロ。大学にも通おうとしない彼の前に、空気で膨らんだ白くて大きな体を持つ<ベイマックス>が現れます。それは生前、タダシが作ったケア・ロボットでした。

タダシが作った形見のロボット、ベイマックスはヒロの声で起動する
タダシが作った形見のロボット、ベイマックスはヒロの声で起動する

 ベイマックスはヒロの心の痛みをキャッチし、おせっかいなほど真剣にヒロをケアします。ベイマックスの献身によって、少しずつ元気を取り戻していくヒロ。やがて彼は、タダシの死に疑問を持ち始め、ベイマックスと共に真相を調べることに。