水痘ワクチンが定期接種化(2014年10月~)

 これまで任意接種だった水痘(みずぼうそう)ワクチンが、2014年10月より定期接種(2回)になりました。水ぼうそうは1回の接種では免疫反応が弱いことがあるため、より確実な免疫をつけるために、2回接種となりました。1回接種に比べると、2回接種のみずぼうそう罹患率が大幅に下がることが分かっています。

参考:Kuter B et al. Ten year follow-up of healthy children who received one or two injections of varicella vaccine. Pediatr Infect Dis J

 2004;23:132-7

(厚生労働省 健康局 結核感染症課 予防接種室 平成25年7月10日 第3回予防接種基本方針部会 資料より)
参考:Kuter B et al. Ten year follow-up of healthy children who received one or two injections of varicella vaccine. Pediatr Infect Dis J 2004;23:132-7 (厚生労働省 健康局 結核感染症課 予防接種室 平成25年7月10日 第3回予防接種基本方針部会 資料より)

 定期接種の対象者は1〜2歳児です。2015年3月末までの特例措置として3〜4歳児でも1回目に限り、公費で接種が可能です。以前に既に任意接種で受けている人は接種対象外となりますが、1回では予防効果が不十分なので、自費で追加接種を受けることをおすすめします。みずぼうそうは空気感染で、非常に強い感染力を持つので、特に保育園に通う子どもはできるだけ受けるようにしましょう。

 予防接種は本人を病気から守るだけでなく、身近な人や、持病を持っているなどで予防接種が受けられない人の健康をも一緒に守ることができます。

 取材を通じて、子どもにとってワクチンで予防できる病気は、防いであげることが私たち親の義務であるとも感じた、最新ワクチン事情。B型肝炎をはじめとする任意接種のワクチンについても、「自費でもやるべき」と小児科医達は口を揃えます。ワクチン事情は数年で変化し続けている今、これを機に、家庭でもこれまでの接種を見直して、家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。

●最新ワクチン事情(1)
「園内感染や父子感染もある B型肝炎に注意!」

(ライター/中島夕子)