絵本の読み聞かせが子どもの感性を豊かにし、想像力を育てることは広く知られていますが、他にも様々な効能があることをご存知でしょうか。特に重要なのが、幼児期における絵本の読み聞かせ。この点にいち早く気づき、取り組んできたのが東京・千代田区です。司書による選書や本棚づくりなどの図書支援はこれまで、主に公立の小中学校で行われてきました。それを、2007年から区内の幼稚園や保育園にまで広げたのは画期的。幼児期から本や図書館に親しめる環境をつくり上げてきたのです。
 一方、地元のボランティアによる「地域文庫」を40年以上にわたって続けてきた、東京多摩地域にある小金井市。「本が好きな子を育てる」文化が地域や家庭に根づいています。
 絵本読み聞かせ特集 第1回「脳科学で絵本読み聞かせの意外な事実が明らかに」に続く第2回は、子どもの語彙力や知力アップにとどまらない、現場から浮かび上がってきた読み聞かせの意外な効能「自己肯定感」について。日々、絵本の読み聞かせに携わっている方々にお話をうかがいました。

毎日10分以上読書をすると答えた子の読解力が高かった

 昔から「本を読む子は頭がいい」「絵本の読み聞かせをすると賢い子が育つ」と言われてきた。そのことを裏付けるデータや検証はこれまでほとんどなかったが、千代田区立四番町図書館館長の宮崎亜古さんは、文科省と国立教育政策研究所が共同で行ったある調査に注目した。

 全国の公立小中学校を対象とした「全国学力・学習調査」と家庭環境に関するアンケートである。

 「10年くらい前、『世帯収入が高い家庭の子どもほど、学力が高い』というアンケート結果が世間で話題になりました。けれど、私が注目したのは、『毎日10分以上読書をするか』という質問に対して『はい』と答えた子は、総じて読解力の問題の正答率が高かったこと。ああ、やっぱりね、と。私が長年肌で感じていたことが、データとして裏付けられたのはうれしかったですね」

四番町図書館では毎週金曜と日曜に地域のボランティアスタッフや司書による「おはなし会」を実施。乳幼児、未就学児が対象だが、学校帰りの小学生が訪れることもあるという。今年は英語のおはなし会やパパのための読み聞かせ講座も開催した
四番町図書館では毎週金曜と日曜に地域のボランティアスタッフや司書による「おはなし会」を実施。乳幼児、未就学児が対象だが、学校帰りの小学生が訪れることもあるという。今年は英語のおはなし会やパパのための読み聞かせ講座も開催した

次ページから読める内容

  • 親子が楽しんでできる、究極の早期教育
  • 言葉はまず「耳から聞く」のがいい
  • 読み聞かせで終わるのではなく、自然の中に入っていく

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