毎日10分以上読書をすると答えた子の読解力が高かった
昔から「本を読む子は頭がいい」「絵本の読み聞かせをすると賢い子が育つ」と言われてきた。そのことを裏付けるデータや検証はこれまでほとんどなかったが、千代田区立四番町図書館館長の宮崎亜古さんは、文科省と国立教育政策研究所が共同で行ったある調査に注目した。
全国の公立小中学校を対象とした「全国学力・学習調査」と家庭環境に関するアンケートである。
「10年くらい前、『世帯収入が高い家庭の子どもほど、学力が高い』というアンケート結果が世間で話題になりました。けれど、私が注目したのは、『毎日10分以上読書をするか』という質問に対して『はい』と答えた子は、総じて読解力の問題の正答率が高かったこと。ああ、やっぱりね、と。私が長年肌で感じていたことが、データとして裏付けられたのはうれしかったですね」
四番町図書館では毎週金曜と日曜に地域のボランティアスタッフや司書による「おはなし会」を実施。乳幼児、未就学児が対象だが、学校帰りの小学生が訪れることもあるという。今年は英語のおはなし会やパパのための読み聞かせ講座も開催した
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- 親子が楽しんでできる、究極の早期教育
- 言葉はまず「耳から聞く」のがいい
- 読み聞かせで終わるのではなく、自然の中に入っていく