「社内に保育園があるなら子どもを産もうかな」

川上会長 保育園をつくると発表しただけで、結婚している社員の何人かが「子どもをつくろうかな」って言い出したんですよ。これだけで、少し少子化を食い止められるんだなあと思いました。必ず入れる保育園があるだけで、子どもを産む人は増えるはずです。

羽生 なんと理想的な展開。社内に保育園がありますと、これから結婚をするという方も産んでから育てるまでのイメージがしやすいですもんね。

川上会長 しかも、社内に保育園をつくるということは、「会社が子どもを産むことを応援している。子どもがいても、仕事の面でハンデにならない」というメッセージにもなるんですよね。

羽生 ドワンゴ社内にベビーブームがきたらどうするんですか?


「この怒りから、ドワンゴ本社内に保育所を設置しました。ベビーブームも歓迎ですよ。」

川上会長 いいんじゃないでしょうか(笑)。まあ、難しいところではありますけどね。やっぱりエンジニアなどの職種は、結婚すると能力や生産性が下がるんですよ。

羽生 率直なご意見ですね…。でも企業の現場のリアルです、それが。

川上会長 やはり他のことに時間をとられず、会社でずっと根を詰めて働くことで能力を出せるという面は少なからずあるんです。エンジニアに限らず。だから、会社としてはそうしてくれるのがありがたいんだけど、でも社員を「ずっと独身で働かせていて、それでいいのか?」という問題もありますよ。

羽生 経営者としては目をそらせないテーマです。

川上会長 また、結婚して家庭を持つことによるプラスも、確かにあります。いまメンタルヘルスの不調で働けなくなる人が多いですが、そういうときに家庭があると安心ですよね。長期的に見ると、家庭という基盤があったほうが人は安定して長く働けると思います。あとは、僕らがつくっているのは人に届けるソフトウェアなので、その時の対象となるユーザーは当然、子どもを持つ親なども含まれます。そういうユーザーの気持ちになりやすいという利点もあります。総じて、社内に結婚して子どもをもつ人が増えるのは、とてもいいことだと思います。