ゆづるちゃんのママは仕事と子育てを両立しているデュアラー。asobi基地の立ち上げから参加している。

「asobi基地は“息抜き”です。仕事に家事にと忙しく、娘と向き合う時間がないので、自分がほっとできる時間をつくり、娘の様子を外から見守る。そんな場にしています。そして、次の瞬間から始まる“母としての時間”を頑張るのです。娘にとっても、私以外の信頼できる大人や兄姉をつくってほしい。一人っ子だからって、一人で悩まずにいられる環境を今からつくってあげたい。そんな願いをこめて、asobi基地で楽しんでいます」

子どもたちが見つけたいろんな秋を発表

 基地に帰還した子どもたちは、シャボン玉を吹いてみたり、落ち葉や松ぼっくりなど拾ったものに色を塗ったり貼り付けたり、思い思いのアート活動をゆるゆると始めた。

 作品が集まると、みんなの前で発表会が始まった。洗濯ばさみで作った海の中の生き物や、シールを貼ったパパへのお手紙、松ぼっくりをきらきらリボンで飾ったお人形さん、シャボン玉液に枯葉や折り紙をちぎって入れた子どもビール。

 枯葉でお山を作ったり、枝で葉っぱを釣ったり。発表のときに何も作品が完成していなくても、キャストが遊びの中での行動を見ていてアートとして発表してくれる。

 asobi基地では「“ダメ”など否定の言葉は禁止」「子どもの発表を笑わない」などいくつかのルールを設けている。普段だったら子どもたちの拙い言葉やしぐさがほほ笑ましく、つい笑い声を立ててしまいそうだが、今日は大人たちも神妙な表情で発表を見ている。大人扱いされ、丁寧な拍手でたたえられた子どもたちは誇らしげだ。

 ひろきくん(2歳)のママは、「いつもは走った拍子に枝でけがをするのではないかと心配で『危ない!』『ダメよ!』を連発してしまうのですが、今回は“ダメ”が禁止とのこと。思う存分、枝集めや葉っぱ遊びをして、生き生きとした息子の表情に、参加して本当に良かったと思いました。一人では公園に連れてくるのが精いっぱいですが、キャストの皆さんが遊びの提案をしてくれたり、他の保護者に囲まれて遊びを共有できて、子どもの成長にとって大切なひとときとなりました」と感想を寄せてくれた。

 今日は自然の中、どの子も思い思いに秋を楽しんでいて、こちらも仕事を忘れそうになるくらい楽しく過ごせた。大人も子どもも“ダメ”と言わない・言われないことで冒険の仲間になったような、いたずらの共犯者になったような不思議な気分。最高にハッピーでピースフルな休日だった。