共働き世代のお金の悩みについて、ファイナンシャルプランナーの中嶋よしふみさんがリポートする本連載。今回は、投資信託を16種類も買った人の相談です。投資信託を選ぶときは「アセットクラス(資産の種類)」「手数料」、そして「最悪どれだけ損をするか」を考えるべきというのが、中嶋さんのアドバイスです。

 前回の記事「時短+住宅購入+私立。共働きなら全部手に入る?」では、井田さんご夫妻(仮名)の今後の子育て費用と家計の収支を確認した。今回は資産運用、つまり手元の資産をどのように活かせば良いかのアドバイスを紹介したい。

 おさらいとして井田さんご夫妻のデータを紹介する。

■年収:夫婦合わせて1020万円程度
夫(35歳):800万円 IT系企業の人事担当、社労士の資格を保有
妻(34歳):220万〜250万円(時短勤務中。年途中からの復帰なので育児休業手当も含めた今年の見込み額。来年は300万円ぐらいになる予定) アミューズメント施設運営企業の人事

■家庭の状況
結婚9年目。4歳と1歳半の女の子2人

■住居
2010年に埼玉県所沢市の小手指(こてさし)で新築マンションを購入。諸費用込みで価格は4100万円
頭金400万円、住宅ローン3700万円をペアローンで借り入れ(夫2600万円、妻1100万円、7:3の割合。双方とも変動金利で0.975%、35年ローン)
2013年5月に夫のローンのみ、10年固定・1.5%で借り換え。
毎月の返済額は夫7.9万円、妻3.1万円、管理費等2.5万円、合計約13.5万円

■資産
現在の貯金額 900万円
投資信託 約450万円分(日本株・外国株・新興国債券・先進国債券など16種類)
毎月の貯金と投資信託の購入額が4万円ずつ、1万円を財形に。ボーナスも合わせると今年は130万円ほど増える予定(貯金・投資元本・財形の合計額)。

■レッスン・相談の内容
子どもをもう1人欲しいが迷っている。教育費の負担が今後どうなるか、どうすればいいかが不安。公立小から中高一貫校も検討している。大学までエスカレーター式で行ける私立小学校も検討しているが、家計的に可能なのか。
また資産運用も、IFA(金融商品仲介業者)のアドバイスのまま投資信託を買ってきたが、このままで大丈夫なのか。

資産の3分の1が投資信託。多い?少ない?

シェアーズカフェ・中嶋(中) 現在投資信託を約450万円分お持ちで、毎月4万円ずつ積立投資をされているのですね。

 450万円って多いですか?

 資産の3分の1くらいを投資信託でお持ちという計算になりますから、過去のお客様と比較しても多いほうですね。全く持っていない方もたくさんいらっしゃいますので。

 3分の1もの投資信託はハイリスクですか?