ふたつ頭の白ネズミの女王・マウゼリンクス夫人を広末涼子さんが演じているほか、市村正親さんが4役の声に挑戦。藤井隆さんは、マウゼリンクス夫人の息子・シュヌルル王子の声を担当しています。

藤井隆
1972年3月10日生まれ、大阪府出身。1992年、吉本新喜劇オーディションを経てデビュー。お笑いタレントとして新喜劇や、数多くのTV番組に出演し、司会者としても活躍するほか、俳優として映画・ドラマ・舞台にも出演。2001年、『劇場版ポケットモンスター/セレビィ 時を超えた遭遇』で声優として初出演。主な出演映画に『明日があるさ THE MOVIE』『MIND GAME』『カーテンコール』『パッチギ! LOVE&PEACE』『L・DK』などがある。歌手として音楽活動にも力を注ぎ、2013年にはサンリオとコラボした楽曲『She is my new town』をリリースした。妻はタレントの乙葉さん。7歳の娘がいる。

――『くるみ割り人形』では、声優さんではなく、俳優さんやタレントさんが声の出演をされています。皆さん、役になりきっていらっしゃいましたが、アフレコはどのように行われたのですか? 藤井さんが、どのように演じたのかも教えてください。

 「みなさんバラバラで、個別にアフレコをしました。僕が演じたのは、ネズミのシュヌルル王子という役なんですが、『くるみ割り人形』を見るときは、やっぱりクララの側で見ますよね。子どものころに見たときも、大人になってからも、いつもクララを守ってあげたいという気持ちで見るんですけど、敵役のシュヌルル王子役ということで、どう演じたらいいのかと少し悩んでいたら、増田監督が『この映画はクララの成長物語だけれど、シュヌルル王子の成長物語でもあるから』と、おっしゃられて。セリフが短かったり、呼吸や表情だけだったりしても、心の中でモヤモヤしている感じを出すべきシーンが多かったんですね。そこを何回かトライさせていただきながら、結末へのプロセスを積み上げる作業を、監督はとても丁寧にされていたので、アフレコはすごく楽しかったです」

――子どものころに見たというのは、1979年のサンリオのオリジナル版のことですか?

 「そうです。7歳のとき、劇場公開時に見ました」