見えないながらも多くの人々が気にしている通り、追いだき配管は汚れた湯が残留するため、かなり菌が繁殖しやすい場所。入浴剤を入れた湯を追いだきしたり、ため水をしていると、より繁殖しやすくなります。

 また、衛生微生物研究センターの調査により、入浴後翌日の追いだき配管の湯と、入浴後3日間使用しなかった配管とでは、後者の雑菌数が驚くほど増えていることが分かりました。

 例えば、夏の間はシャワーでほとんど湯をためないような場合、秋から再び浴槽を使う前には追いだき配管の掃除をぜひ行いたいものです。少なくとも3カ月、シーズンごとの掃除がお勧めです。この結果から、前日の残り湯の沸かし直しが好ましくないのは言わずもがなです。

入浴後翌日の追いだき配管の湯と、その後3日間使用しなかった配管の湯の雑菌数を比べると、後者からは50倍、450倍もの雑菌が検出
入浴後翌日の追いだき配管の湯と、その後3日間使用しなかった配管の湯の雑菌数を比べると、後者からは50倍、450倍もの雑菌が検出

口に入るおもちゃもこまめに洗っておこう

 お風呂のおもちゃの汚れも問題です。子どもが何でも口に入れる時期なら、おもちゃをキッチンに持っていき、食器用洗剤で食器と同様に洗って乾燥させるようにするといいでしょう。口に入れる時期を過ぎたら、お風呂の掃除のときに洗う程度でもいいですが、週に一度は、酸素系漂白剤に漬けたり、5%濃度くらいにしたクエン酸スプレーをかけてこすり洗いをするのもお勧めです。クエン酸は食品添加物にも使われる害の無いものです。

 雑誌の仕事で一般家庭にお邪魔することが多い藤原さんによると、「お風呂のきれいなお宅は、たいていパパがお風呂のお掃除係です」とのこと。子どもをお風呂に入れる際も、お風呂掃除も、パパの力添えがあると、DUALライフがよりスムーズに回っていくようです。

(取材・文/大友康子)