便利グッズはぜひ色々活用したいところですが、首掛式の乳幼児用浮き輪は注意が必要です。今回の講師の先生方はいずれも使用には反対でした。消費者庁からも「首掛式の乳幼児用浮き輪を使用する際の注意点について」警告が発せられています。

 同様に、つかまり立ちができるようになって以降、赤ちゃんを浴槽の中で立たせて待たせておくことも避けるべきです。洗い場で待たせておいたら、シャンプーやせっけんを口に入れてしまうというケースもありますが、溺れるリスクよりは危険度が低いです。それらは自分が使うとき以外は子どもの手の届かない所に置くようにすればいいのです。さらに、なるべく目を閉じる時間を短くし、子どもには常に気を配るようにすることも重要です。

 一人で子どもを二人入れる際にはどうしたらいいのか、という質問と回答も盛り上がりました。二人一緒に入れようと思わずに、下の子が眠っている間に上の子と一緒に入ったり、「お風呂は夜」という観念にとらわれず、時間に余裕があるときに片方だけでも入れる、という手段も有効。家事アドバイザー・藤原さんは、二人目以降は沐浴槽を子どもが大きくなってもう到底無理というところまで、かなり長く使ったそうです。赤ちゃんを抱っこして上の子と一緒にお風呂に入るより、沐浴槽に入れるほうがずっと楽です。

 沐浴槽は、二人目に限らず、赤ちゃんの時短入浴という意味でも非常に役立ちます。その際、沐浴剤を使うと、さらに時短ができます。沐浴剤には汚れを落とす力もあるので、ガーゼで洗ってあげれば、汚れが落ち、すすぎの必要もありません。洗浄力はせっけんには劣りますので、余裕のあるときはせっけんで洗ってあげるといいでしょう。

追いだき配管を掃除しないでいると、沸かした湯は雑菌だらけ!

 今回のセミナー開催に先立ち、「はじめてのお風呂セミナー」事務局が調べたところによると、「子どもと一緒にお風呂に入るようになって、お風呂場のバイ菌に対して懸念がある」と答えたのは73.9%。浴室の雑菌が気になる場所ランキング1位は洗い場の床、2位は追いだき配管・給水口、3位は子どものおもちゃとの結果が出ました。

 浴槽よりも浴室の床の掃除頻度は少なくなりがちですが、子どもがぺたんとお尻をつけて座る床は、本来きれいにしておきたいところ。浴槽の掃除とセットで清潔に保っておくのがいいでしょう。

 藤原さんのお勧めは、入浴後、体を拭き終わったバスタオルで浴室の壁から床まで水を拭き取ってしまう方法。水分を残さずにおくと、カビの繁殖はかなり防げます。