「わが子を世界に羽ばたく、グローバルリーダーに育てたい」。そんなパパ&ママの野望をよく耳にします。グローバル社会に通用する力を子どもにどう養えばいいのでしょうか。そして、グローバルに活躍しているビジネスエグゼクティブの皆さんは、子ども時代にどんな教育を受けてきたのでしょうか。リーダーの資質はどういった機会を通じて育まれてきたのでしょうか。さらに、親の成功体験は子どもにどんな影響を及ぼすものなのでしょうか。

パパ&ママが気になるそんな素朴な疑問について、日ごろ、エグゼクティブビジネスリーダーと接する機会の多い阪部哲也さん(金融業界に特化した人材紹介会社KANAEアソシエイツ社長)が、2児の父親の視点から、先輩パパにインタビューしていきます。第1回のゲストは、不動産投資のプロフェッショナルであり、シンガポールに親子で赴任した経験のある小野秀俊さんです。

小野秀俊さん

一橋大学卒業後、三井不動産株式会社入社。スタンフォード大学ビジネススクールに留学。GEキャピタル・リアル・エステート、GEエジソン生命保険執行役員、セゾン生命代表取締役、GEジャパン取締役、ING不動産投資顧問株式会社代表取締役社長を経て、アクサ・リアル・エステート、シニア・ファンドマネジャーに就任。2011年6月から、家族でシンガポールに駐在。2014年10月に帰国し、現在はマニュライフ生命保険株式会社にて不動産部長を務める。

子どもにアウェーで勝負するつらさを教えたいと思い、家族でシンガポールへ

阪部哲也さん(以下、阪部) 日本の教育制度にとらわれず、子どもにグローバルな世界でも通用する教育を受けさせたい、と考えるパパ&ママが増えているように感じます。小野さんのように、グローバルビジネスの第一線で活躍されている方が「わが子の教育」にどんなふうにコミットされるのか、後輩パパとして大変興味があります。

マニュライフ生命保険・不動産部長の小野秀俊さん
マニュライフ生命保険・不動産部長の小野秀俊さん

小野秀俊さん(以下、小野) 正直にお話ししますと、私はあまりいいパパではありません。私の妻は恐らく私のことを「もう一人の大きな子ども」だと思っているでしょう(笑)。

阪部 でも、シンガポール駐在が決まったときに、家族そろっての赴任を即決されましたよね。お子さんの教育の連続性を考えたらパパだけ単身赴任という選択もあったのでは、と思うんですが。

小野 「家族そろって海外で暮らしたい」という思いは私の心の中にずいぶん昔からありました。もっと子どもが小さいうちにかなえることができたらよかったのですが、シンガポールで暮らし始めたのは遡ること今から3年前。教育の一貫性を問われれば、確かに日本とシンガポールの間で学習カリキュラムの変更が生じます。息子にとってはチャレンジですよね。

 それでも息子には快適過ぎない環境であえて苦労をする体験をさせたかったし、「自分が“外人”になる」ということがどういうことなのかを味わってもらいたかった。人生においてアウェーで勝負する経験というのは、とても貴重だと思います。私がシンガポールの仕事に巡り合えたタイミングは、家族で海外に行くラストチャンスだったので、本当にラッキーでした。と同時に、人生の中で本当にやりたいことをずっと願っていると、神様はそういう機会をくださるのだ、とも思いました。

 その一人息子は2014年に18歳になり、シンガポールの高校を卒業して、同年の夏からアメリカのテキサスにある大学の航空宇宙工学部に進学しました。

次ページから読める内容

  • 英語を話せない悔しさを、息子に経験させたくなかった
  • 日本の幼児教育で評価されるのは、大人の期待通りにそつなくこなす力
  • 海外の教育では勉強はできて当たり前。ボランティア活動などの課外活動が必須

続きは、日経xwoman有料会員の方がご覧いただけます

ログインはこちら
日経xwoman申し込み
もっと見る