「帰宅後から、一緒に寝るまで」が娘との大切なコミュニケーションタイム

―― 中学校の校長はやりがいが大きい分、大変なお仕事ですよね。小学5年生のお嬢さんの育児も含めて、現在はどのように両立されていますか?

平川 学校って朝が早いんです。ですから、私も毎朝6時半には家を出て、7時半ごろには学校に着くようにしていて、朝はほとんど娘に会えません。私が出発するころには、娘はまだ寝ていますから。

 朝食は、私も少し準備してから家を出ますが、最終的には私の実母が、娘の希望を聞きながらつくってくれています。

 朝、話ができない分、帰宅してからお風呂に入って、寝るまでは娘との大切な時間です。「今日は学校でこんなことがあったよ」なんていう娘の話を聞きながら、一緒に21時半ごろには寝てしまいます。だいたい、私の方が先にウトウトしちゃって、「ママ、ちゃんと話を聞いてよ!」なんて言われながら、頑張っています(笑)。

 その代わり、早朝は貴重な「自分時間」。特に目覚まし時計をかけているわけではないのですが、朝3時半ごろには起きて、そこから2時間くらい、メールチェックをしたり、自分の勉強などをしています。本の執筆もこの時間にしています。朝は早いし、夜も帰宅は20時近くになってしまうこともあって、私は実の父母と同居しています。特に実母がいるからこそできる両立生活だと思います。そこは、かなり頼ってしまっています。

 社長時代より「良いな」と感じることもあります。それは、娘と夏休みや冬休みの長期休暇のタイミングが同じであること。何もなければ、朝は始業時間ぎりぎりで、夕方も定刻で帰れることが多いのです。子どもと同じペースなのはとても助かります。

 前の仕事は、月に一度は海外出張があって、よく娘を連れていっていました。当時は保育園児だったから良かったのですが、小学生になってからは難しかったのではないかと思います。