共働き世帯にとって保育園や学童の運営など、子育て支援を担う自治体は頼りになる存在であってほしいもの。このたび日経DUALでは、読者に代わって、自治体の首長への突撃インタビューを開始しました。最初は東京23区に取材を依頼し、区長に質問をぶつけてきました。

初回は商業、サービスの中心地というイメージが大きい渋谷区。しかし桑原敏武区長は、年収400万円以下の世帯の保育料無料をはじめとした子育て世代への政策を「ワンマン」と揶揄されながらもスピーディーに行っていました。「自分が残した成果を語るのは大嫌い」という“昔気質ワード”を連発しながらも、自ら現場に赴き、働く親からの直訴のメールにすぐに対応するなど、暮らしやすい区を目指しています。前編「渋谷区長 共働き世帯を応援『何でも言ってほしい』」に引き続き、外ではあまり語らない桑原区長の貴重なインタビュー。今渋谷区に住んでいる人も、これから引っ越しをするかもしれない人も、区内の子育て・教育環境や、首長の人となりや指針をじっくりお読みください。

公園の中に保育園を設立 反対住民も「できてみたら、よかった」

桑原敏武・渋谷区長
桑原敏武・渋谷区長

―― 保育園増設の表(下の表)は2018年までありますね。

桑原 今年から2018年までに定員を1000人以上増やす計画です。

―― 用地が無い場合、ビルの中などに保育所をつくるケースもありますか?

桑原 「預かる」だけではなく「育てる」保育を実施したい。そのため、空間に十分な余裕のある物件でなければ、私がOKを出しません。渋谷区の保育園はどこもプレイルームなどの広い空間を併設しています。急ピッチで増やすといっても、いいかげんなものはつくりません。例えば、公園の中に保育園をつくったケースもあります。「恵比寿のびのびこども園」という109人の保育園です。

―― 公園の中に保育園があるのですか? 羨ましいです。

桑原 最初は反対もされました。でも、完成してみたら、通わせる親も近隣住民も「できてよかった」となりました。

―― 区役所内に、保育園増設のための専門部署などを設けているのでしょうか?

桑原 専門部署? 無いですよ。区の保育課と一緒になって、全員でアイデアを出し合うんです。それから渋谷区の保育園は、幼保一元化施設の教育プログラムに基づいています。保育士さんも、「預かる」だけでなく「育てる」を意識してくれていますよ。それが分かるのは運動会です。

―― 運動会?

桑原 種目を見ると、野菜をテーマにしたオリジナルの競技を設けるなど、教育と運動をうまく結び付けた競技を作っていたりする。ただ運動させるのではなく、目的を持って競技を作り込んでいるということです。

次ページから読める内容

  • 耳学問の区政なら、やらないほうがいい
  • 中学校を横断してクラブ活動を行う「渋谷クラブ」を立ち上げる
  • 2人の子どもは現役DUAL世代 娘はワーママ
  • 児童扶養手当の継続のために、わざわざ面接に呼ぶのは区民に失礼だ

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