認可、認証、幼保一元化施設を中心に、保育園はどんどん増やす

―― 桑原区長は、区長になって以後「見えてきたこと」を一覧にし、2007年末に「渋谷の未来に向けて」というタイトルでまとめているようですね。コミュニティーの振興、教育施策の充実、子育て支援施策の推進など、子どもに関する項目も多いです。

桑原 財政計画も付けてまとめました。それとは別に、防災についてのものも発表しています。「トップダウンだ」「横暴だ」と騒いだ政党もありました。でも、区政はスピードが大切だからね。全力で取りかかっています。

―― 子育て支援施策の推進では、「待機児ゼロ」という文言もあります。学童館跡地を活用するほか、保育園はどのように増やしていくのでしょうか?

桑原 神宮前の国有地を国から購入するなど、通常の土地取得もある。でも借地はありません。

―― それはなぜですか?

桑原 借地はコストを増やすということになりますし、借りるとなると手続きに1~2年はかかってしまう。この問題の解決は時間との勝負なので土地は購入するのが基本です。

―― こちら(上の表)が保育施設の定員の推移ですね。2009年に待機児童が78人になって、その後80~174人の幅で定員を増やしているようです。それでも追い付かず、2013年度は対前年比で枠を497人分増やしたのですね。

桑原 これからも、まだまだ増やします。私は、親がアルバイト勤務であっても求職中の人でも、その子どもを保育園入園の対象にしています。「そんなことをしたら、よそから保育園への入園目的で転入してくる人がいますよ」とも言われるのですが。

―― それに対してはどうお考えですか?

桑原 構いません。どんどん渋谷区に転入してきてください。子どもは社会で育てるものです。

―― 心強いです。保育園といっても認証、認可、と色々ありますが、増やしていく保育園は、どの種類がメーンになりますか?

桑原 認可、認証、幼保一元化施設(認定こども園)が中心です。小規模の施設は「教育内容にバラツキがある」「継続性が無い」といった理由から、積極的に増やすことはしません。

(ライター/阿部祐子、撮影/稲垣純也)

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