辻社長 大学の教育費は、初年度に300~400万円が目安ということなんですね。それ以外に、家族を守る資産として、どれくらい持っておけばいいのでしょうか?

家族を守る資産は「手取り4カ月分」が目安

深野FP ひとつの目安として、自分が35歳までなら、手取りの4カ月分は貯蓄しておきたいですね。もし会社を辞めた場合、雇用保険からの失業保険は、自己都合退職の場合は退職後4ヵ月程度かかりますが、その間の生活費があれば、転職が決まらなくても安心できますから。

 35歳以降は、多少転職に時間がかかるかと思いますので、目安としては、35歳から1歳増えるごとに、手取り1ヵ月分の貯蓄を追加してみてはいかがでしょうか。私は52歳なので、3年分くらい必要になります。

【お悩み2】
「家計簿ソフトを1年ほど使い、収支を確認できたり、将来のシミュレーションを考えたりと非常に便利なのですが、妻が、そのような家計管理にまったく興味がありません。『またその画面見ているの?』と、よく言われています(一同笑)。夫婦共同の銀行口座をつくってそれぞれお小遣い制なのですが、夫婦でお金の管理は、どのように共有するといいのでしょうか?」(40代 男性)

深野FP 私は、家計管理をするのは、男性でも女性でもどちらでもいいと思っています、ただし、もし“ご夫婦で別のライフプランがある”ということでは、おかしいです。家を買いたい時期や、子どもの教育についてなどのライフプランは、ぜひ夫婦で話しあってください。そこから、「じゃあこの時期に○万円いるね」と、お金の話に持っていくのはいかがでしょうか。

羽生編集長 日経DUALの読者さんも、それぞれ収入があり、別管理というご夫婦が多く、「お互い、相手は貯めていると思っていたのに、実は貯まっていなかった」というケースが多いですね。

 夫婦円満で上手に貯める秘訣は、年に何回かイベントを作ることだと感じています。夏休みのハワイ旅行とか、年末の伊豆旅行とか。「それを目指してお金を貯めようね」と、楽しみながらお金の話をしやすくなると思うんです。