40歳にしてようやくたどりついた、やりたい仕事

――現在はどんなお仕事をされているのでしょうか。

 レディースアパレルの商品企画担当です。いくつかのブランドで、コンセプト作りから生産、販売までを担当するマーチャンダイザーをしています。

 その一つがとても好調なので、会社としても力を入れることになり、アイテムを増やす方向で忙しくなっています。今の仕事は夢だった「日常に着る服」を作る仕事ですし、お客様に喜んでもらえるのがうれしい。せっかくチャンスを頂いたのでこれからも頑張っていくつもりです。

――ハッピーキャリアプログラムで学んだことは仕事に役立っていますか。

 そうですね。今の会社は多くの社員が働いているので、意見が合わない場面も多々あります。異動も激しいので、どんな人とも協力して仕事を進めなければならないんですよね。ハッピーキャリアで色々な考え方、価値観の方と一緒にグループワークをしたときに養った受容力とか調整力とかが、今すごく役に立っているんです。もちろん、実践的なビジネススキルも役立っていますよ。

――今、会社を辞めたいとか、働きたいけれど仕事から離れてしまっている人にアドバイスするとしたらどんなことですか。

 転職活動をしても、なかなか決まらないとか、書類選考で落とされ続けたりすると、本当に心が折れそうになります。でも、それは相性が良くないだけというか、自分が求められてない会社なんだから、たとえ入社しても続かないと思うんですよね。やっぱりお互いに引き合うものがあるかどうかが重要ですし。

 努力していけば、チャンスが訪れる可能性があるかもしれないので、簡単に諦めてしまわないことが大事だと思います。

目指す仕事になかなかたどり着けなかったときも、夢を捨てずに挑戦し続けた松井さん。遠回りを恐れず、視野を広げることも時には必要なのかもしれません。そして次回はなんと、一度も就職したことのない専業主婦が40歳にして正社員の座を勝ち取ったケースを紹介します。

(写真はイメージです)
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(文/田北みずほ)