仕事から離れる期間は、男性にだって必要です。女性の「M字カーブ」を否定的に捉える必要は無いと考えています。むしろ、M字カーブを描く男性がいてもいいくらいです。先ほど多様性の話をしましたが、自分の人生のなかにも多様性があっていいと思うんです。バリバリ働いて、3年くらい育児休業を取って、またバリバリ働いて、そんな男性がいてもいいと思います。

 仕事以外の評価軸を男性本人も周囲も持つようになれば、今よりもっと自由な働き方ができるはずです。また忙しくても、人生の中で意識的に立ち止まる時間をつくるべきだと思います。

「中学・高校の友達と無理やりでも会おう」

―― 男性は息抜きをする時間がつくりにくいのですか?

田中 30代の男性は、時間を取って友達と遊ぶなどの息抜きをしない傾向が強いですからね。女性は何歳になっても友達がいるけれど、男性は30歳を過ぎたころから友達と遊びに行かなくなりますから。

 私自身は、中学時代や高校時代の友達と、無理やりにでも時間をつくって会うようにしています。大学時代の友達はどうしても同じ分野の人が多くなるのですが、中学・高校の友達は自分とは違う業種に進んでいます。ですから、会うと普段とは違う話ができ、自分の価値観を相対化できるのです。

―― 夫のほうも色々大変なんですね……。

田中 妻の側でも、時々は、夫が仕事や育児・家事から離れて『夫でもパパでもなく「素の自分」』に戻れる時間がつくれるよう配慮してあげるのはいかがでしょうか。

 もう「男はだまって……」という時代は終わりました。男性だって弱音を吐いていいし、大変なときは大変だと言えばいいんです。古い男性像とは違う新しい生き方がこれからできると思えば、共働きの夫だってこんなに楽しいことはありません。

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プラチナ構想ネットワーク「女性の活躍ワーキンググループ」がまとめた『「女性の活躍」に関する社会調査結果』
http://www.platinum-network.jp/pt-taishou/doc/140722_wg.pdf

(文・構成/辛智恵、荒井優 photo/近森千展)