子どもがネットで知らない人と知り合っていると言ったら、驚くだろうか。しかも、そのような話はもはや特別なものではなくなっている。ごく普通の小学生が、ネットで知らない人と知り合い、直接顔を合わせているのだ。今回は、その実態と恐ろしさ、対処法についてご紹介していく。

小学生の4分の1が「ネットで知り合った人と会いたい」

 ネットで知らない人と知り合うことや直接顔を合わせることはもはや特別なことではなくなっている。デジタルアーツの「未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査」(2014年3月発表)によると、ネットで知り合った人と実際に「会ってみたい」という回答は全体の約4割に当たる38.5%に上る。

 「既に会ったことがある」を含む、実際に会いたいという子どもは、男子小学生(4~6年生)で24.4%、女子小学生(4~6年生)で25.0%と、それぞれ約4分の1がリアル化を志向している。また、一番数値の高い女子高校生で56.6%、男子高校生が47.4%と、高校生のほぼ半数がネットで知り合った相手と実際に会うことを肯定的に捉えている。もはや、ネットでの出会いは一部の子のものではなくなっているのだ。

 知り合うきっかけは、SNSやゲームなどだ。男子小学生はオンラインゲームやLINE、mixiが多く、女子小学生はLINEやFacebookが多い傾向にある。中学生はLINE、高校生はTwitterが多いが、その他アメーバピグ、Mobage(モバゲー)やGREE(グリー)などで知り合っている子どももいる。どんなサービスでも出会いにつながる可能性はあるということだ。

 「ネットでの出会い」を他人事とは思わず、ネットで知り合った人とは絶対に会わないことを固く約束しておく必要がある。

ID交換掲示板での出会い拡大

 子ども達は、基本的に知り合いたい、つながりたいという欲求を持っている。

 ほとんどの子ども達は家と学校の往復の繰り返しであり、狭い世界に生きている。たまたまその中に友達や自分の居場所が見つかればいいが、そうではない子どもも多い。そこで、可能性を求めてネットの世界に手を出すというわけだ。趣味や話が合う友達が欲しい子だけでなく、異性の友達が欲しいという気持ちでSNSを利用する子も現れる。異性や同性の友達が欲しい気持ちに罪はないが、そこにつけ込む悪い大人もいるのだ。