個人向け国債は発行から1年経過すれば国が額面の金額で買い取ってくれる (直前2回分の利子相当額が差し引かれます)ので、途中解約をしても、原則的に元本が割れません。

 物価連動国債とは、物価が上昇すれば、その上昇率に応じて元金額が増加するという仕組みの国債です。物価上昇により、元金額が増加すれば利子の額も増加します。物価が下落してしまった場合に途中で売却をすると元金が減ってしまうこともあるので注意が必要です(満期まで保有すれば元本は保証されます)。2015年1月から個人も物価連動国債を購入できる予定です。

定期預金は期間の短いものがお薦め

 定期預金の場合は、金利の動向を見て預け替えをするなどの配慮も必要になるでしょう。物価上昇リスクのある今は1年など期間の短い定期預金にするとよいでしょう。ゆうちょ銀行の定額貯金の場合、6カ月経過後は払戻しが自由にでき、3年までは6カ月ごとに段階的に金利が変わるので便利です。

 おなじみの学資保険は、あらかじめ払込保険料と受取総額が決まっているため、デフレ時代にはとても有利な金融商品でしたが、インフレには弱いという特徴があります。これからの時代、今後の物価動向や経済情勢に合わせた金融商品を選択していかないと、将来の学費が目減りしているということにもなりかねません。

【FP花輪陽子からのアドバイス】

 赤ちゃんができたらまず子どもの専用口座を作り、お祝いやお年玉、児童手当に加えて月1万円ずつ貯金をしてください。それを安全性が高く、かつインフレに強い金融商品を選んで、子どもの大学進学まで運用しておくことが大切です。