「ゲームをやった分だけ本を読む」という約束は、もう今じゃ、「そんな約束したっけ」な感じで、DSやらケータイゲームやらよくやっているけれど、息子は今も本をよく読む読む。とにかく本好きで、中学に入学するとき、色んな方からいただくお祝いも「全部図書券にして」と言っていたくらい。

 その図書券で江戸川乱歩シリーズを揃えていました。最近は、『進撃の巨人』とか漫画もよく読んでいるけれど、相変わらず、はやみねかおるさんの本も大好きで、しょっちゅう読み返しているみたいだし、私が好きな遠藤周作の『海と毒薬』を勧めてみたら、割と読んでました。

思春期に入ったら“手”ではなく、“目”をかける

 私の小学校時代の恩師の伊藤先生が言っていました。

 「子どもはね、思春期に入ったら“手”をかけるんじゃなくて、“目”をかけなさい。目をかけていれば、必ず夢中になることを一つ、見つけるから」

 彼が夢中になれることの一つは、読書には違いないけれど、「これ!」というものが果たして本なのか、ゲームなのか、それとも別の何かがあるのか……“目”を(光らせながら!)かけていきたいと思います(笑)。

(ライター/松田亜子、撮影/白井裕介)