ゲームをした時間と同じ時間、本を読んでいた息子

 同じ時間だけ本を読みさえすれば、ゲームをいくらでもやってもいいとわかった息子は、案の定、ゲームを延べ12時間とかやっちゃうんです。いくらなんでもやりすぎ! と思うけれど、だまって見ていると、ゲームをした時間分、ちゃんと本を読んでました。DSを12時間やったら、『走れメロス』とか好きな本を12時間かけて読む、みたいな。

 彼は本が好きなので、私との約束は実は「ラッキー!」というくらいのものだったのかもしれません。

 彼は幼稚園のときから、「これ読んで」といつも本を持ってきていたし、最初に買ってあげた絵本『もりのへなそうる』(わたなべしげお/福音館書店)も、年少のときに自分から「おかあさん、買ってほしい絵本があるんだ」と、自分で言ってきたものでした。幼稚園で読み聞かせしてもらって気に入ったんでしょうね。それから、中川李枝子さんの本や日本の歴史全集、世界子ども文学まで、とにかく本だけはたくさん買いました。

 中学生になっていきなり「本を読みなさい」と言ったところで、読む習慣がなければきっと読まないし、読めないだろうから、親のコンロトールがきくうちに本に触れさせて、本の楽しさを知ってほしいなとも思っていました。

 中学受験で息子のアピールポイントを考えていたとき、ふと、これまでに彼が読んだ本を数えてみたところ、2000冊はゆうに超えていました。大人の私より全然読んできたわけです。