こんなに違う! 大手中学受験塾の中身を解剖

御三家のSAPIX、コツコツ型の日能研、教材力の四谷大塚、反復学習の早稲アカ

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御三家のSAPIX、コツコツ型の日能研

【SAPIX】
 御三家をはじめとする難関校への合格実績が最も高い塾。そのため、いわゆる偏差値の高い“いい学校”へ入れたいと思う親達は、まずはこの塾を検討します。「しかし、授業は成績上位2割に照準を合わせて指導が進むため、処理能力が高い子は伸び、そうでない子はなかなか浮上できず、挫折感を味わうことも。テキストも上位層向けで解説が極端に少なく、授業が理解できていないと厳しいでしょう」(小川先生)。

 SAPIXに入るには、4年生の段階で、例えば計算なら1年先のものができていないと、授業にはついていけません。優秀で精神年齢が成熟している子は塾での学習だけで伸びていきますが、そうでない子は家庭学習で家族の必死のサポートが必要になります。そういう点では、子どもの能力差で家族の負担度に大きく差のつく塾と言えます。

【日能研】
 成績上位の子に限らず、どんな子でも受け入れてくれる間口の広い中学受験専門の塾。特に中堅に強い塾です。中学受験に必要な知識を満遍なく、一定のペースで進めていきます。宿題が比較的少なく、同じ問題を何度もじっくり考えさせる傾向があるので、大きく落ちこぼれる子は少ないけれど、一方で面白みに欠けるため、学習意欲が湧きにくい子も出てきます。

 日能研は、4~5年生のうちに1週間の学習リズムが作り上げられるかどうかによって親の負担が変わります。「カリキュラムテスト」や「公開テスト」が来るたびにテスト勉強を慌ててやるタイプの子は、テストの成績も不十分で、そのテスト直しに時間が取られ、次のテストに向けての勉強ができず悪循環に陥ってしまいます。

 6年生になるとテストの回数が増えるため、毎週の勉強が全く回らなくなってしまう場合もあり、その際は親の負担が大きく膨らみます。真面目にコツコツと学習して、以前に学んだことをきちんと覚えていられる子に向いている塾です。

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