家庭で何か問題があっても夫は志保に「母親だろ、何とかしろよ」と言って家を出ていく。協力し合って子育てをしている感覚はない。

羽生:例えば、母親=手作り、みたいな?

松田:そうそう。お母さんなんだからとか言われると、途端にやる気ゼロになります。不毛な戦いだから、夫婦でお互いの地雷を踏まないようにしています。

羽生:逆に、松田編集長は旦那さんに父親らしいことは求めないんですか?

松田:あ、配線に詳しいとかビデオを撮るのが上手いとか(笑)? そうですね、私も九州の生まれなので、男はこうあるべきみたいな保守的な部分があるかもしれない。そこは私も注意しないといけないですね。

羽生:ちなみに旦那さんは配線はお得意なんですか?

松田:うちは家電トラブルのたびにメーカーの“出張サポート”を頼むし、通販で買った家具には組み立てサービスをつけます。夫ができないのを見てイライラするくらいなら、アウトソースして解決した方が早いから。できない夫にいら立って、それが決定打になって離婚しちゃう“DIY離婚”ってあるらしいですし(笑)。

羽生:分かります(深く頷く)。うちなんか、自力やろうとして結局できなくて、後からメーカーサポートを頼んだっていう。余計時間かかってないか? サポートが来るまでこの大きな段ボールどうするのよ? と…。なるほどこれが“DIY離婚”につながるんですね(笑)。

松田:やっぱり、DIYができるのはそれだけでグッと男が上がりますね。DUALで掲載された「仕事も家事もできる男はキャンプで見極める」っていう記事を読みましたけど、あんなの常識ですよ(笑)! でも、ハレの日に積極的に動くことより、ケの日にそれができることの方が重要かな。

「ぼんやり離婚願望」の志保さんには、いつか離婚してほしい

羽生:「離婚してもいいですか?」に、目玉焼きにかけるのはソース派かしょうゆ派かの話も出てきますけど、目玉焼きが食卓に並ぶ度に言われたら嫌ですよね。同じ屋根の下で暮らしていくって、そういう小さいことを分かち合えるかどうかですから。“家族”ってすごいなと改めて思います。

 目玉焼きが食卓に並ぶたび、しょうゆ派の夫は必ず「やっぱり、目玉焼きにはしょうゆだな」とつぶやく。ソース派の志保はそれが嫌で仕方ない。