「食べ物で遊んでいけない」という概念もないのが当然

 大人は、「拭くのがまた大変になったわ」「お米は大切なものなのに」と思いますが、食べ物で遊んではいけないという「概念」が子どもにはまだありません。少し時間にゆとりがあるときには、咄嗟に行動をストップさせるのではなく、どうぞ子どもの「経験」に寄り添いながら、ゆっくり教えてあげてほしいと思います。

 「だって概念がないんだもんね」と思えれば、忙しいときでも少し優しくなれるでしょうか。声を荒らげて怒るのではなく、「それはごはんって言うのよ」「ごはんでは遊ばないよ」と優しく教えてあげると、子どもはきちんと聞いています。そして、次に遊ばずにできた時を見逃さず、「意識づけ」をしてあげてくださいね。

5つの「ついつい」にご用心!

子どもが遊んでいるときに、大人が注意したい5つの「ついつい」
(1)ついつい、口を出しすぎてしまう
(2)ついつい、手伝いすぎてしまう
(3)ついつい、なんでも与えてしまう
(4)ついつい、答えを教えてしまう
(5)ついつい、タイムスケジュールを優先してしまう

 上記のように、子どもが遊んでいるときに「ついつい」してしまうことはあれど、ぐっと抑えて寄り添う。子どもに対してあきらめないということは、こういうことなのかもしれません。人に対してあきらめないということにも通ずるのではないでしょうか。この繰り返しが、パパ、ママ自身に胆力をつけ、子育てを通して、思いやり深い人に親自身をも成長させてくれるのだと感じています。

 でも、イライラすることがあっても当然ですよ。人間ですから、喜怒哀楽がパパ、ママにもあることを親自身が認めながら、どこかで子どもの探究を応援できる姿も見せてあげてほしいなあと思うのです。