夫婦ともに忙しいDUAL世代にとって、毎日の家事をいかにこなすかは大きなテーマだ。家事の負担を減らしながら、家族が一緒に楽しく過ごせる家作りのヒントを、積水ハウス総合住宅研究所の河崎由美子課長に教えてもらった。

室内干しスペースに収納も付けて洗濯を効率化

 共働き家庭は、そもそも家事に費やせる時間が短い。例えば平日は洗濯物を朝から外に干して夕方取り込むことが難しいので、夜間に洗濯機を回して室内に干すことが多くなる。そこで重要になるのが、「洗濯物を室内のどこに干すか」だ。

 「室内干しの場所をあらかじめ考えておかないと、リビングや寝室の一角に干すことになり、せっかくの団らんやくつろぎのスペースが狭くて見苦しいことになってしまいがち。洗濯物を干す場所は洗濯機のある洗面室と一体化させ、『洗濯専用室』とするのが効率的です」

洗濯機のある場所に洗濯物を干せるようにすると効率的
洗濯機のある場所に洗濯物を干せるようにすると効率的

天井に取り付けできるタイプのものなら、既存の住宅にも応用できる
天井に取り付けできるタイプのものなら、既存の住宅にも応用できる

 最近の浴室には暖房乾燥機が付いているケースが多いが、洗濯物を乾かすのに3時間前後かかる。そのため、深夜や朝にお風呂に入ることもあるDUAL世代には使いづらい面もあるだろう。その点、洗面室にランドリーパイプなどを設置しておけば、時間を気にせず室内干しができる。さらに河崎さんは、干した洗濯物の収納スペースも一体化させることを勧める。

 「洗面脱衣室内に、下着やパジャマなどを収納できれば、『脱いで、洗濯して、干して、しまう』が1カ所でできるようになり、家事の負担を軽減できます。家族一人ひとりに専用の収納ケースを振り分けるなど、どこに何をしまうかを分かりやすくしておけば、小さな子どももお手伝いしやすくなるでしょう」

下着などを収納できるスペースが洗濯スペースのそばにあるとよい。写真は(<a href="http://www.sekisuihouse.co.jp/liaison/28/2135270010/" target="_blank">シャーウッド西宮北口展示場</a>)
下着などを収納できるスペースが洗濯スペースのそばにあるとよい。写真は(シャーウッド西宮北口展示場