キッチンは家族で調理を楽しむ場と位置づける

積水ハウス総合住宅研究所の河崎由美子課長。キッチンも家族みんなで作業できる場所を確保するのが重要という
積水ハウス総合住宅研究所の河崎由美子課長。キッチンも家族みんなで作業できる場所を確保するのが重要という

 洗濯や掃除と並んで大きな比重を占める家事といえば食事のしたくだ。ただ、キッチンの場合は効率化や負担の軽減というよりも、家族みんなで作業できるスペースの確保を重視したい、と河崎さんは話す。

 「DUAL世代は家族で過ごす時間を大切にする傾向が見られます。以前は夫婦で家事を分担するやり方が多かったのですが、今の20~30代は夫婦で一緒に家事をするケースが主流。調理時間を短くすることよりも、家族で同時に作業しながら食事を楽しむことを優先する発想です」

 家族が一緒に調理をするため、必然的にキッチンがLDKの中心になるケースが増えているという。広めのアイランド型カウンターを間取りの真ん中に据え、妻や夫がLDの家族を見わたしながら作業できる、司令塔のようなキッチンも好まれる。

 「キッチンのインテリアにもこだわり、居心地のよい作業空間をつくるのが今のスタイルです。ダイニングテーブルの照明はあえて高さの低いペンダントライトとして、家族が顔を寄せ合いながら仲良く食事ができるようにするケースも」

夫婦二人で作業しても十分なスペースを確保をすると家事を一緒に楽しめる
夫婦二人で作業しても十分なスペースを確保をすると家事を一緒に楽しめる

リビングなどの部屋全体が見渡せるキッチンなら家事をしながら、家族とのコミュニケーションもとりやすい
リビングなどの部屋全体が見渡せるキッチンなら家事をしながら、家族とのコミュニケーションもとりやすい