大学生スタッフも成長、出張授業で豊かな社会へ
この「&EARTH教室」が始まったのは2010年。三井不動産グループが掲げる「&EARTH」という社会貢献の一環として、三井不動産レジデンシャルとNPO法人ビーグッドカフェが協力。地域のマンション・コミュニティーに貢献できることはないか、という発想から発展して、子どもたちに向けた環境出張教室をスタートさせた。
一方、ビーグッドカフェでは、小学生に向けた環境事業だけでなく、学生の成長支援や社会参加も大事な理念のひとつ。そこで、大学生環境ボランティアスタッフを募り、企画段階から一緒に活動している。大学生の意見を元にプログラムをリフレッシュしたり、グループワークでアドバイスしたり、子どもたちの前に出て場を盛り上げたりするなど、大学生にとっても「伝わると伝えるは全然違う」と実感したり、「今の小学生はエコについて良く考えている」などと、手応えを感じられたりする貴重な社会経験の場になっている。
こうした体制で、初期にはマンション・コミュニティーや商業施設のイベント会場で開催。これまでに50施設、約3000名の子どもが参加し、そこでのリアクションや求められるプログラムを精査して、2013年から、当初からの目標だった小学校の総合学習や環境授業に組み込めるプログラムとして、出張授業を実現することができた。さらに2014年は低学年向け授業だけでなく、高学年向けにレベルを高めた授業も展開。小学校からの申し込みも増え、良い広がりを見せている。
「&EARTH」というコンセプトには「人と地球がともに豊かになる社会を目指して」という思いが込められている。出張授業を通して、子どもたちだけでなく、企業とNPO法人、大学生ボランティア、小学校、地域といった存在が互いに刺激しあう豊かな経験が育まれている。