暑さがやわらぎ、外遊びの楽しい季節になってきました。尾木直樹さんも「尾木ママ 大事なのは早期教育より、原体験よ!」で“野外活動で得られる原体験”の重要性を力説しています。尾木ママおすすめの家族キャンプが有効なのはもちろんですが、もっと頻繁に気軽に原体験を積めるのが、デンマークで発祥し、現在日本各地に点在する「冒険遊び場」です。冒険遊び場の魅力を、1979年に日本で最初に開設された「羽根木プレーパーク」(東京都世田谷区)を例にご紹介しましょう。

普通の公園では体験できない遊びが満載

「冒険遊び場」は自然たっぷりの公園の中に設置される
「冒険遊び場」は自然たっぷりの公園の中に設置される

よくある金属製のブランコより、木の枝に吊るされたブランコはなんでこんなに楽しいのだろう?
よくある金属製のブランコより、木の枝に吊るされたブランコはなんでこんなに楽しいのだろう?

 小田急小田原線梅ヶ丘駅からすぐの丘に広がる羽根木公園の一角に、「羽根木プレーパーク」はあります。真っ平らに造成された、赤や黄色の金属製のブランコやすべり台の並ぶいわゆる“児童公園”とはまったく異なった趣です。

 丘の斜面をそのまま生かし、しかも穴があいてデコボコになっている箇所も。デコボコや木の根っこに注意しながら、上から下、下から上へと走り回るだけでも、注意力が身につき、相当な体力がつきそうです。

 ターザンロープや大木に吊るされたブランコ、すべり台なども設置されています。それらはプレーリーダーやプレーパークを運営する世話人(ともに地域住民)、ボランティアの人々によって手作りされたものです。

 公園の定番である砂場ももちろんあります。でも、砂遊び用のスコップはありません。土木作業で使用されるような大きなシャベルが用意されており、砂場だけでなく園内のどこを掘り起こしてもOK。とても大胆な土遊びができてしまいます。