前編「素朴な共働き夫婦が2500万円を貯めた道のり」では、お金に対する漠然とした不安があったという共働き夫婦が、投資によって資産を合計約2500万円にまで増やしたストーリーを紹介しました。後編では、夫婦の夢や目標を話し合い、具現化していった過程をお伝えします。夫婦ともに「お互いの夢や目標を話しあうことで、その夢に対する本気度が分かってよかった」と語ります。(以下、本文中の人名は仮名)

【取材したご家族】
 斉藤健二さん(41歳)…医療系法人勤務
    澄子さん(41歳)…保険会社勤務
 長女(小学校1年)  …習い事:英会話、音楽教室
 次女(保育園年長) …習い事:英会話
  東京在住。賃貸住まい。夫婦とも四国出身。世帯年収は約1300万円。資産は、投資・預貯金合わせて約2500万円。2008年から累計700万円を投資に回し、2014年現在1100万円にまで増やした。

夫婦で実現したい夢を書き出し、いくら必要かを把握

投資会社の指導のもと、夫婦でかなえたい夢を書き出したシート。実現したい時期や必要な金額なども記入
投資会社の指導のもと、夫婦でかなえたい夢を書き出したシート。実現したい時期や必要な金額なども記入

健二さん 2008年にお世話になり始めたFP会社が、4年後に新しいツールを紹介してくれました。それは「夫婦の夢を書き出し、その実現にはどれくらいのお金が掛かり、そのためにはどう投資をしていったらいいか考える」というカードです。

澄子さん このカードに夢を書き込むというワークを始めたことで初めて、お互いの夢というものを直視しましたね。具体的に夢や目標を書く機会があると、何となく「やりたい」と言っているだけなのか、本気で実現させたいと思っているのか、自分や相手の本気度を明確に把握できます。

 「老後、夫婦で旅行する」とか「子どもにバレエやピアノを習わせる」とか、大小様々な夢がありましたよ。

健二さん 思っていたより費用が掛からないことが分かって、「じゃあ、すぐにでもやろう」と思うものも。一方「イギリスへの親子留学」なんて、一体いくら必要なんだ? といった、あまり現実的ではないものも交じっていましたけどね(笑)。

澄子さん やりたいことを考えると、やはりキャリアについて考えざるを得なくなります。このワークの結果、自分が仕事を続けていくかどうか、気持ちが揺れ動いていることも分かりました。以前の部署は残業が多く、子育てとの両立が大変だったんです。子どもが小学校に入ったら仕事を辞めるのもアリかなと思っていました。たまたま最近異動があり、残業が少ない部署に移ったので、今のところは続けていけそうなのですが。

健二さん でも、妻は根はアクティブ派。仕事を辞めて家に閉じ籠るのは難しいんじゃないかな、と私は思っていますけれどね。