子どもが生まれるまでは、仕事にめいっぱい没頭できた。産休・育休中は、育児に専念することができた。それが……いざ仕事復帰をすると、仕事と育児の両方が日々降り掛かってくる。時間は同じ、1日24時間。どちらも大事、どちらも最優先。そんなとき、皆さんは何を選び、何を諦めているのでしょうか。
バリバリでもゆるゆるでもない働き方のワーママに、リアルな体験、心の内を語ってもらいます。

【今回のワーママ】M・Wさん
年齢:35才
業種:研修・コンサルティング
住まい:神奈川県
子どもの年齢:1歳3カ月
●仕事と育児をしていくために、私が選んだもの、諦めたもの
選んだもの…「フリーランス」という働き方
諦めたもの…正社員での就職
●家族との時間、やりたい仕事。両方をかなえる「フリーランス」という選択

歩き始める前の子どもと、近所の公園で
歩き始める前の子どもと、近所の公園で

 妊娠が分かったのは、正社員として働いていたコンサルティング会社を退職し、転職活動を始めた矢先のことでした。働くことが好きで、産後はできるだけ早く復帰したかったのですが、入社して間もなく産休に入ることが分かっている人材を、企業が積極的に採用するとは考えにくいですよね。

 転職活動をいったんストップし、自分がどんな働き方をしていきたいのか、徹底的に考えました。大切にしたいのは、まず、家族との時間。そして、自分がやりたい仕事をすること。多忙なコンサルティング業界で、正社員として両方を実現するのは難しい。悩んだ末、フリーランスとして働くことを決意しました。

 産後1カ月から少しずつ仕事を始め、産後10カ月で子どもを保育園に預けて、本格的に仕事を再開しました。働く時間は、16時までと決めています。基本的に残業はしません。自分の負担、子どもにかかる負担の両方を考えると、今のわが家ではこの形がちょうどいい。
 無理をすれば、17時、18時まで働くこともできるかもしれませんが、子どもに手がかかるのは、長い人生のごく一時期。「時間がもったいないから」とめいっぱい働き続けるより、子どもの成長や私の体調に合わせて柔軟な働き方を選ぶほうが、自分に合っていると感じます。