子どもの「かかりつけ医を持ちましょう」という呼びかけはあちこちで聞かれますよね。
 あらためて、掛かり付け医とはどんなものなのか、また、かかりつけ医を持つメリットについてお話ししたいと思います。

病気だけでなく、健診や予防接種など健康時の状態も診てもらう

 かかりつけ医とは、患者さんの身近にあり、日常的な診察や健康管理をしてもらえるお医者さんのこと。具合の悪いときだけでなく、予防接種や健診でも診てもらっていれば、その子の元気な状態を把握してもらうことができます。
 「この間はあんなにニコニコして元気だったけど、今日はおしゃべりもできないくらいつらそうだね」と先生が分かってくださるのはうれしいことです(しかしながら、あまりにもたくさんの患者が来る病院では、子ども一人一人の状態を把握できない残念な状況もあります)
 親が子どもの普段の状態を把握しておくことが大切だと以前も書きましたが、親だけでなくかかりつけの先生と共に、成長や病気を見守ることができれば、親にとってこれほど安心なことはありません。

気になる症状を気軽に診てもらえるのがかかりつけ医

 かかりつけ医がいれば、兄弟・姉妹の病歴から症状を探ることができたり、地域の病気の流行が分かったり…それはとても有意義なことです。
 二次・三次救急病院は、救急の患者さん、重症の患者さんを診ることが仕事ですから、どうしても「この程度の症状で来たの…?」という扱いを受けることもありますし、時には怒られてしまうことも。それは仕方ない面もあります。
 ですが、風邪の症状でかかりつけ医のクリニックを受診しても怒られることはありませんし、保護者が不安に思っていることがあれば、何でも聞くことができます。
 予防接種や健診など、子どもが元気な状態のときにも行き、先生と雑談をする中で、先生の意外な一面が見えたり、子どもと先生が仲良くなったりする、そんな場面も見られるかもしれません。