長いものの撮影に便利な合成モード

 デジタル化したいものの中には、A4よりも大きなサイズを持っているものもあります。これは娘が今年の父の日にプレゼントしてくれた写真入れですが、撮影ガイドから上下が完全にはみ出してしまいます。

とても大きな写真入れ。撮影ガイドの範囲から頭一つ分はみ出してしまう
とても大きな写真入れ。撮影ガイドの範囲から頭一つ分はみ出してしまう

 そこで、専用アプリの「合成モード」を利用してみました。これは、パノラマ写真を合成するようにプリントや絵画などの上半分と下半分(あるいは右半分・左半分)を別々に撮影して、1枚の写真に組み合わせるモードです。

半分撮ったら範囲に入る部分をずらして、もう半分を撮影する
半分撮ったら範囲に入る部分をずらして、もう半分を撮影する

 理屈では分かっていても、実際に撮ってみると合成したとは思えない出来栄えでうれしくなりました。合成モードならA3サイズ程度までならデジタル化できるので、もう少し大きな絵でもきれいに取り込めそうです。

立体物を撮影するのは苦手なSnapLite

 台形のゆがみを直してくれるうえに連続して何枚も取り込めるSnapLiteなら、画質にちょっと目をつむればデジタル化の願いがかなうかもしれない…そんなふうに思っていたところ、SnapLiteが苦手なものを見つけてしまいました。それは立体物。

前年の父の日工作を撮影したもの。補助光によって生じた影がとても目立っている
前年の父の日工作を撮影したもの。補助光によって生じた影がとても目立っている

 トイレットペーパーの芯で作ったペン立て(娘作)を撮ってみました。SnapLiteは被写体を補助光で明るく照らす仕組みになっているので、高さがあるものを撮影すると、上の写真のようにくっきりと影ができてしまいますし、明るい色の部分が強い光で潰れたようになってしまいます。また、iPhoneの位置が被写体の斜め上になるので、どうしても「斜めに見下ろした」アングルでしか撮影できず、反対側の部分(上の写真でいえばペン立ての底面側)は写せません。

 被写体を正面から撮れるように本などを敷いて傾けようと思いましたが、それでは本が写ってしまいます。それに、iPhoneのカメラレンズとSnapLiteのLED照明が数センチ離れているので、強い影はどうしても残ってしまいます(普通のカメラではレンズとフラッシュの位置が近いので、影ができにくいのです)。

 大きな難関であることが分かった立体物のデジタル化。そこで、次回は、立体物に強いことを売りにしたグッズを試してみたいと思います。

この記事の関連URL
株式会社PFU http://www.pfu.fujitsu.com/
「SnapLite」 http://snaplite.jp/

(文・写真/松村武宏)