これほどに存在感のあるプリントや予定表も、整理整頓を怠った途端、なぜかいとも簡単に無くなるのです。また無くさないようにきっちり整理しておいたとしても、当日家に忘れてしまえば意味がありません。

「そういえば明日のプログラムは?」
「ここにあったはずなの…(ガサガサ)。あれっ、無くしちゃったかも」」
「えーっ!」
「パパのほうこそ、さっき見てたでしょ?」
「見たけど、その後のことは知らないよー」

 音楽会や運動会のたびに、こんなやり取りをする私と妻。普段子どもには「使ったらすぐ片付ける!」とか「忘れ物をしないようにね!」などと口酸っぱく注意しているというのに、これでは示しがつきませんね。デジタル情報なら一度記録してしまえばなかなか無くなりませんし、整理するのも簡単なのに…。

 個人の予定・メモ・写真といった情報をすべてデジタルで管理している私にとって、アナログの配布物は意外な強敵なのです。

手間も時間もかけず、ササッとアナログ情報をデジタル化したい

「だったら、アナログの情報をデジタル化してしまえばいいじゃないか」

 しばらく前から、開き直ってこう考えるようになり、子どもの学校や習い事に関する配布物をスマートフォンのカメラで撮影したり、カレンダーアプリに予定を登録したりしています。予定についてはアラームを鳴らすこともできるので、日程を忘れてしまうようなうっかりミスは少なくなりました。

 しかし、プリントや写真をデジタル化することに関しては、思っていた以上に難しい面も。カメラで机や床の上に置いたプリントを撮ると、どうしても周りに余計な部分ができてしまいます。それにピッタリ真上から撮影しないと、プリントが台形にゆがんでしまうのもちょっとした不満。

印刷物の撮影例。周辺の写り込みは不要だし、台形にゆがんだり影ができたりして見づらい
印刷物の撮影例。周辺の写り込みは不要だし、台形にゆがんだり影ができたりして見づらい

 スマートフォンの写真編集アプリを使えば、ゆがみの補正や周辺部分のカットもできますが、写真の編集には手間と時間がかかります。行事の後に学校から配布されたり知人からもらうプリント写真もかなりの分量なので、これらを1枚1枚撮影して、編集アプリで修正するとなると、かなりの忍耐が必要です。

 スマホのカメラでパシャリと撮るだけの手軽さを保ちつつ、パソコン周辺機器のスキャナーのようにゆがみのない画像できれいにデジタル化できるグッズやアプリはどこかにないか…と探していたところ、わがままな希望をかなえてくれそうな製品を2つも発見。早速お借りして、手元にある書類や写真、子どもの工作物のデジタル化に挑戦してみました。