管理職なら知っておきたい洋服の『TPPO』

 そして始まったのは、4~6人の小グループに分かれてのワークショップ。「今日の服、いいね!」と周囲に思わせるファッションキーワードを挙げていきます。「シルエット」「季節感」「色使い」「小物使い」「サイズ感」…、ファッションの印象を決めるキーワードの豊富さに、「なるほどねぇ」という声が。
 「新たなキーワードとしてお伝えしたいのは『TPPO』。TPOにもう一つ『P』を加えたもので、これは『person』の意味。今日誰に会うか、という視点でファッションを選択するという考え方です。もう一つ、『抜け・こなし』も大事です。自分に似合うのかピンとこないジャケットも、袖をちょっとまくるだけでしっくりと着こなせることも。あえて“決め過ぎない”ひと工夫を加えることで、話しかけやすい印象にもつながるので、マネジャーの皆さんにはぜひ知っていただきたいですね」とみなみさん。

 次に、肌や髪、目の色、顔だちの雰囲気によって変わるパーソナルカラーの解説も。配付されたカラー見本を顔に近づけながら、「あなたはスプリング系の色が、パッと明るく見えるよ」「自分ではオータム系が似合うと思っていたけれど、実はサマー系かも?」と、お互いをチェックし合う声で、会場はワイワイと盛り上がります。

自分が考える魅力と周囲が考える魅力は同じではない

 加えて、みなみさんが解説したのはファッションの「テイスト」について。自分が引き出したい魅力や長所に合わせて、フェミニン(アクア)、チャーミング(ブライト)、シャープ(クリスタル)、シック(アース)といった4つのテイストに分けられるのだと説明します。
 さらに、「自分が考える魅力」と「周囲が考える魅力」の違いを知るためのワークも実施。自分が強調したい魅力と周囲に与えている印象のギャップを知るのに効果的で、どんなテイストのファッションを意識していくかを考えるヒントになるそうです。
 「へぇ~、私、こんなふうに思われているんだぁ」「もっと優しく見られたいな(笑)」など、参加した女性たちにとっても発見の多いワークとなりました。

 この後は、いよいよ実践編! この日、「いつものファッション」で参加した女性達がどう変わるのか?! 続きは後編で。

(ライター/宮本恵理子 写真/工藤朋子)