草の根からもスタートできる支援

 ここまでネウボラについて知ると、「フィンランドは制度が整っていて羨ましい」と指をくわえて眺めてしまうかもしれない。しかしネウボラは実は民間有志による草の根活動から始まったものなのだ。
 1920年代に新生児の死亡率が高かったころ、小児科医や看護師らの有志によって少しでも乳幼児の健康を守るために始められた。今よりも医療的側面の強い活動だったそう。それが徐々に広がり、国の制度の一つとなるほどに認められたのは20年以上後。今では全国に約800カ所のネウボラがあり、制度化されている。


フォーラムでネウボラを紹介した高橋睦子先生(左)と渡辺久子先生(右)

 妊娠から子育てまでの切れ目のない継続的支援を日本でも広げようという動きも始まっている。今回フォーラムが行われた世田谷区では、現在ある子育て支援を活用しながらも、継続的かつ総体的な支援サービスをネウボラを参考にしながら進めていくという。
 日本でも安心して子どもを産んで育てられる、社会全体から「赤ちゃんようこそ!」と言われるような環境を目指すうえで、フィンランドのネウボラモデルから学ぶことは多い。

フィンランドの育児パッケージ(前回の記事参照)は、全国で開かれる展示会で実物を見ることができる。
日程は以下の通り(今後さらに増える可能性あり)
 2014年11月2日 福岡県福岡市 子育てフォーラム アクロス福岡
 2014年11月9日 岡山県岡山市 岡山市男女共同参画センター
 2014年11月16日 富山県富山市 男女共同参画とやま市民フェスティバル
 2014年11月29日 千葉県浦安市 順天堂大学
 2014年12月12日 大阪府大阪市 大阪ドーンセンター
 2015年1月    東京港区 男女共同参画センターリーブラ
※一部開催会場及び日程が変更となる場合があります。詳細は駐日フィンランド大使館HPをご確認ください。

取材・文/岩辺みどり 写真/松本のりこ