共働きだからこそ、お互いへの感謝を口にしよう

 夫から「転職するために何年か勉強に専念したい」と打ち明けられ、4~5年の間、家計を一手に担った経験があると話す羽生。

「共働きの強みは、夫と妻が二人三脚で生きていけること。夫だけが稼ぎ手だと夫はリスクの大きなキャリア変更やチャレンジするという心を忘れてしまいがちですが、妻もしっかり働いていれば、夫が一旦仕事を休んで自己投資をし、さらなるキャリアアップに挑戦することもできます」

 夫が勉強に集中していたときを振り返り、「期間限定ではありましたが、“一家の大黒柱”の気持ちを味わって、正直キツかったんです。自分がしっかりしなければというストレス、プレッシャーが常にありました。こういう気持ちを、これまで父親だけが味わっていたんだなぁ、と初めて分かりました」。その一方で、夫に対する感謝の気持ちを改めて強く感じたとも。

 「共働きだからこそ、お互いに働いていることに感謝すべきです。家事・育児を分担しながら、お互いに好きな仕事に打ち込めている状態は、とっても幸せなのだと再確認しました。夫も妻もお互いにそれぞれの目標に前向きでいたいという思いを強くしました」(羽生)

 そして2つ目のポイントはこちら。

2. 働き方に関する課題や問題を見つけたら、不満ではなく提案という形にして伝えるのが職場のルール

 こちらは仕事がテーマ。職場によっては外回りが終わる深夜からミーティングが始まることもあるでしょう。働くママ&パパにとっては避けたい時間設定です。そんなときも「夜遅くからの会議は困ります!」と不満をぶつけるのではなく、「外回りに行く前、朝10時に集まって会議をしてみませんか? 生産性も上がると思うのです」と提案するほうがいい。

 「不満だけを伝えても、それは会社だけの話でなく家族間でも同じだと思いますが、そこから健全に一歩進むことはほとんどない。単なる喧嘩になってしまう。そうではなくて、育児と仕事を両立させるために、育児中社員がちょっと頭をひねる。そして改善という名のもとに提案してみる勇気をもつ。そんな習慣を身に付けることが大事ですよね」(羽生)

 次に、DUAL記者の小田舞子も登壇し、参加者のお悩み相談タイムが始まりました。