子育て奮闘中のパパライターが「学童についての素朴な疑問」を探っていくこの連載。前回の「いまどきの児童館併設学童『原町学童保育クラブ』」に続く第7回は、前回に続き、同じく目黒区の保育園に併設された学童「ひもんや学童保育クラブ」を取材しました。

児童館ができる前から存在する、保育園併設の学童

ひもんや保育園の上にある学童保育クラブ
ひもんや保育園の上にある学童保育クラブ

 前回は、バラエティー豊かな目黒区の学童の中でも、最もスタンダードな形である「住区センター内児童館併設学童」として、原町の学童保育クラブを紹介した。今回は、目黒区内に児童館ができる前から存在しているという、ひもんや保育園に併設された学童「ひもんや学童保育クラブ」を訪れた。

 ひもんや学童保育クラブが開設されたのは1968年。目黒区ではある時期から児童館に併設する形で学童を作り始めたが、それよりも前から存在する学童である。

 3階建てのひもんや保育園の最上階に位置する。区内の学童のスタンダードな形である児童館併設ではない、独立した学童だ。1~2階のひもんや保育園の施設を使うことはできないが、学童がある3階のスペースだけでも区内では最大だ。

ひもんや学童保育クラブの入口
ひもんや学童保育クラブの入口

 広い学習室のほか、図書コーナーや畳の部屋がある「和洋室」、さらには前回紹介した原町の児童館のような「プレイルーム」もある。屋上には遊ぶスペースが設けられている。築年数はかなりのもので古さは否めず、少々昭和な香りも漂うものの、単独の学童としては恵まれたスペースを確保していると言っていいようだ。

 立地面を見ると、東急東横線の学芸大学駅や東急目黒線の西小山駅、洗足駅などからは距離があるものの、住宅地に囲まれた静かな環境にあり、斜め向かいには目黒区内の街角にある公園にしては広めの田向公園のほか、清水池公園やすずめのお宿緑地公園などもある。

 クラブの受け入れ人数は70人と、区内でも最も多い。登録している児童数は68人で、そのうち64人が500メートルほど離れた碑(いしぶみ)小学校の児童だ。もちろん、碑小学校自体も3年生を除いて全学年3クラスあり、児童数は580人と区内では規模の大きい小学校である。

道を挟んで斜め向かいにある田向公園
道を挟んで斜め向かいにある田向公園

 学年別で見ると、1年生が25人で、2年生が24人、3年生が18人。さらに、障がいを持つ4年生が1人となっている。毎年、60人以上が登録し、そのうち、半数は階下にあるひもんや保育園の出身者。同保育園出身の児童にとって通い慣れた場所に通えるというのは、子ども自身も親も安心できるようだ。