来所するとすぐに宿題に取り掛かる

3階まで階段を上ると玄関がある

子ども達の靴がズラリと並ぶ

区内の学童としては一番広いスペース

 取材に訪れた日は水曜日。1年生から3年生まで、学童児童全学年の授業が早く終わる日だ。14時半を過ぎると、3階まで階段を駆け上がる子ども達の足音が響き渡り、続々と「ただいま!」と入ってくる。玄関あたりで出迎える職員達も大きな声で「おかえり!」と挨拶を交わしながら、話しかけてくる子ども達と会話をしている。

 子ども達は上履きに履き替えて長い廊下を進むと、畳スペースのある和洋室に入り、職員に連絡帳を提出する。職員は一人ひとり顔を見ながら言葉を交わし、出席を確認しながら帰宅時間もチェックする。児童の名札を帰宅時間ごとにボードに貼り付け、一目で分かるようにしてある。

職員が連絡帳をチェックする

ランドセルをロッカーに置く

学童に帰るとまず、宿題

 学童に帰ってきた子ども達は、和洋室や学習室にある専用のロッカーにランドセルを置き、その日の宿題を取り出して机に向かう。ひもんや学童保育クラブは7班に分かれていて、3年生が班長を務めている。集団での活動は必ず班ごとに行われるため、学習室の机も班ごとに分かれているのだ。学童に戻るとまずは学習、というのは原町と同じ。一人で集中して黙々とこなす子もいれば、同じ班の子ども同士で何やら相談したり教え合ったりしている子もいる。

 ところどころで職員が学習するように声がけもしていたが、多くの子ども達は職員に促されてというより、当たり前のように机に向かっている様子。ほとんどがその日の宿題をこなしているのだが、なかには、塾の教材を使って勉強している子もいた。

 宿題について、館長に聞いてみた。

 「保護者からは、やはり夜は忙しくて宿題を家でやる時間はそんなにないので、少なくとも宿題だけでも学童で見てほしいという要望があります。それで、家に帰ってから見て、『ココができていないじゃないの』とか『間違ってるよ』『よくできてるね』とか、そういった親子のつながりの時間が持てるといいな、と思っています」

 ただし、なかには宿題は家でさせたいといった考えの保護者もいるので、学童ごとに保護者会でどうするかを相談して決めているのだという。

 「保護者会で保育計画や、何に重点を置いてやっていきたいのかといった話を、保護者とさせていただきます。学習に関しても意見を伺います。そのなかで、何か要望があれば変えることもありますが、ひもんやでは、まずは帰ってきたら勉強をするという形を取っています。この形が定着しているので、そんなに声がけをしなくても自主的に机に向かうようになっています」(館長)