カブトムシにアマガエル、生き物の魅力大発見
今回の旅で見せた「虎の成長」その2は、生き物との触れ合いに目覚めたということ。親戚の家で、いとこたちと遊んでもらっているときのこと。虫かごに入ったカブトムシを見せられた途端、目をキラキラ輝かせ、その場でべったり座って動かなくなった。おそるおそる指でちょんっと触ってみたり、必死に感動だか疑問だかをいとこたちに伝えようと、文章にはならない言葉を発してみたり。
あぁ、やっぱりカブトムシって男の子にはなんか魅力があるのね。私には全く理解できないけど。カブトムシかクワガタか、へたすると、黄金虫とも区別がつかないようなママに育てられていたら好きなものにも出会えないよね。それをカバーする意味でも旅はよい機会だ。
また、キャンプ場でちっちゃなアマガエルに出会ったことは、旅から帰った今でもしっかり記憶に残っているようだ。義母の目撃談によると、どうやら、そのカエルはピョンっと虎の手の甲に乗ったらしい。一瞬で、すぐに逃げてしまったようだが、その体験、触感は虎にとって衝撃だったらしい。
「ゴニョゴニ、カー、ゴニョゴニョ……」(訳:カエルちゃんがね、ボクの手にピョンって乗ったんだよ!)
と手の甲をもう一方の手で指し示しながら、自慢げにしゃべるのだ。その日だけでなく翌日も、帰ってきてからも毎日のように、ず~っと同じことを繰り返す。たった1回、カエルが飛び乗っただけで、こんなリアクションとは。つくづく、生き物とじかに触れるのって大切なのね。
いとこ&じいじの魅力も大発見!
大切な体験はまだまだある。
いとこたちに囲まれて遊び、恐らく生まれてこのかた一番楽しい時間を過ごしたこと。その証拠に、いとこたちが一斉に引き上げてしまったとき、この世の終わりのように泣き叫び続けたのだった。寝なくてまいった。
そして、きっかけは定かでないが、なぜかものすごい「じいじ」好きになってしまい、何かと言うと「あれ? じいじ、いない」と今しゃべれる最大限の言葉を駆使して、じいじと常に一緒にいようとするようになった。じいじがメロメロになったことは言うまでもない。
こうした「親戚コミュニケーション」や「3世代コミュニケーション」の経験は、虎にとってかけがえのない財産になったと思う。これからもそうした機会をたくさん作ってあげないといけないなぁ。