同じ偏差値の学校でも、問題傾向はかなり異なる

3) 候補を10校くらい挙げ、入試問題の傾向を調べ、似ている学校を複数選んで、試験対策の勉強を始める

 自宅から1時間以内の場所で、気になる学校があればピックアップしてみましょう。初めはあまり絞り過ぎず、10校くらい候補を挙げておくといいでしょう。気になる学校は、学校説明会や文化祭などに足を運び、自分の目でその学校を見てみましょう。知り合いで実際にその学校へ通っている子がいれば、学校の様子を聞いてみるのもいいですね。

 候補が挙がったら、その学校の入試傾向を調べてみましょう。ひとくちに中学受験といっても、各学校の試験の内容は様々です。

 例えば、御三家の一つである開成中学の入試問題なら、単に知識を答えるのではなく、長文を読み解き、設問に対し自分なりに考え、記述で答える問題が中心となります。

 一方、大学附属校の一つである早稲田中学の入試問題なら、知識を大量に身に付け、スピーディーに情報を処理する能力が求められます。

 偏差値だけを見て「第一志望は開成、第二希望は早稲田」と決めるご家庭がありますが、双方の入試問題の傾向は全く異なり、これらをすべてカバーするのは容易なことではありませんし、ムダに多く勉強をすることになり非効率です。

 そこでまず、第一志望の学校を決め、併願校の選択は第一志望の学校と入試問題の傾向が似ている学校を複数選ぶとよいでしょう。志望校は5年生の夏を目安に決めておくのが理想的です。

 次回は学校選びの参考となる学校説明会の活かし方について紹介します。

(撮影/菊池くらげ)