通学にかかる時間は片道1時間以内が目安

1) 子どもが実際に通える距離か確認する
2) 「偏差値○以下は受けない」など、何らかの判断基準を決める
3) その中から10校くらい候補を挙げ、入試問題の傾向が似ている学校を複数選び、そのための勉強を始める

 では、3つの項目について、それぞれ詳しく見ていきたいと思います。

1) 子どもが実際に通える距離か?

 小学校を卒業すれば、誰もが通える地元の中学校。あえてそこを選択せずに別の中学を受験するなら、できれば“いい学校”に入れたいと思うのが親というもの。多くの方にとって“いい学校”とは、偏差値が高く、大学進学実績のある学校を指すことが多いようです。

 けれども、いくら“いい学校”でも、毎日通学に往復3時間以上もかかっていては、通学するだけで疲れてしまい、学校生活を楽しむことができません。また、震災など予期せぬ事態が起きた場合も、自宅から近いほうが親子ともに安心です。通学は片道1時間以内を目安にしておくのが現実的と言えるでしょう。

 そこで、まだ志望校が決まっていない、またはそもそもどんな学校があるかも分からないという家庭は、まずは自宅から1時間以内で移動できる場所にどんな学校があるか調べてみましょう。各学校のデータを記載した中学受験ガイドなどには、路線図と一緒に学校の場所が載っているので、参考にしてみてください。

 「えっ!? ウチの近くにはこんなに学校があるの?」と新たな発見をするかもしれませんし、「案外選択肢が少ないのね……」と、一度冷静に受け止め、受験自体を考え直すきっかけになるかもしれません。