「なでしこ銘柄」は、女性の活躍推進に優れた上場企業を経済産業省と東京証券取引所が共同で選定するもの。日経マネー編集部では2013年秋、独自調査により「女性活躍推進」だけでなく「業績」との両軸で成果を挙げている企業10社を「日経マネーなでしこ銘柄」として選定しました。

その1社に選ばれたのが、カルビー。2009年に代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)に就任した松本晃氏の指揮のもと、以降、利益も売上高も毎年成長し続け、女性管理職比率は6%弱から14%強へと上昇しています。時短勤務の女性役員や女性工場長も誕生。一貫してダイバーシティを推進してきた松本会長に、日経DUAL編集長の羽生祥子が聞きました。

「なぜ人口の半分を占める女性を活用しないのか?」と問われて発奮

カルビー会長兼CEOの松本晃氏
カルビー会長兼CEOの松本晃氏

羽生祥子日経DUAL編集長 専門家に「ダイバーシティーや女性活用に意欲と推進力がある経営者は?」と聞くと、必ず松本会長のお名前が挙がります。松本会長がダイバーシティー推進に取り組み始めたのは、ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人(以下、J&J)に在籍されていたころからですよね。

松本晃会長兼CEO(以下、敬称略) J&Jの社長に就任して3年目、2001年のことでしたね。グローバルなミーティングで、本社の上司に言われたんです。「お前は何をやっとるんだ」と。「俺が知っているかぎり、日本の人口の半分は女性のはずだ。なのにお前は女性を全く活用していないじゃないか」と。

―― 当時、社内に女性の管理職や役員はどのくらいいたのでしょう。

松本 女性社員はたくさんいましたが、管理職はほとんどおらず、執行役員にいたっては1人もいないという状況でした。その上司が言うには「世界中で女性を活用していないのは2カ国だけ。日本とパキスタンだ。パキスタンは宗教上の理由があるから理解できる。日本は何の理由もない。なぜやらないんだ」と。僕は素直なんでね(笑)、「やってみるか」と発奮したのです。

―― どこから着手したのですか。

松本 何か始めるとなったら、まずゴールセッティングするんです。そこで、社長の任期だった2008年3月までに「35-25-25」という数値目標を設けた。女性の比率を全社員の35%、管理職の25%、執行役員(ディレクター)の25%にするという意味です。そして「僕の定年退職までにこれをやってやるわ」とみんなに宣言した。「俺はやる」と。

次ページから読める内容

  • 女性の登用は「まとめて複数」がカギ
  • 社内では女性が活躍し、会社の業績も伸び続ける
  • 「正しいこと」をしていれば結果は必ずついてくる
  • 男社会だけでやっていたら組織は強くなれない
  • リスクを引き受けるトップの信念が会社を動かす

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