余計なリフォームを回避! 高齢期も見据えて検討する
室内のメンテナンス費用を抑えるのに効果的なのは、リフォームで間取り変更をせずに長く暮らせるプランを採用することだ。特に高齢期の暮らしが視野に入る50代以降での家づくりや、二世帯住宅を建てる際には考慮が必要だという。
「例えば高齢者が利用するトイレは介護が必要になるケースも考えて、広めのスペースを確保しておくことが望まれます。トイレが広いと小さな子どものサポートもしやすくなるので、ファミリー世帯にもオススメです。また高齢者の寝室の近くにトイレやちょっとした手洗いなどを設置することも、清潔に暮らすうえで欠かせません。こうした間取りをリフォームで後から作ろうと思うと費用がかかるので、新築時から考慮しておきたいところです」
高齢期は年金が収入のベースとなるため、メンテナンス費用はもちろん、月々の光熱費の負担が重く感じられるようになる。
「若い世代と異なり、高齢者は日中も家にいる時間が長いので、光熱費がかさみがちです。例えば太陽光発電システムを設置して昼間は自宅で発電した電気を利用する暮らし方も、高齢者にとっては安心感が高いでしょう」
省エネで光熱費を削減できて、リフォームなどにお金をかけなくても長持ちするよう配慮することは、長く快適に暮らすために欠かせない家づくりの工夫と言えそうだ。
(文/大森広司、写真/菅野勝男、武田光司)
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