メンテナンス費用を抑えるには、壁の対策が不可欠

 家にかかるコストは光熱費だけではない。建ててから年数が経つとあちらこちらが傷みだすため、メンテナンス費用がかかるようになる。毎月少しずつかかる光熱費とは違い、一時期にまとまった出費になるので、貯蓄などの準備も必要だ。

 「マンションでは修繕積立金を毎月積み立てる仕組みがありますが、一戸建ては自分で計画的に準備しなければなりません。リフォームで多額の費用がかかった経験をして初めて、資金の積み立てを始める人も少なくありません」

 こうしたメンテナンス費用をゼロにすることはできないが、家を建てるときに考慮すれば、将来の出費を抑えることができる。まず大切なのは、面積の大きくなる外壁だという。

積水ハウスはメンテナンスサイクルが30年の外壁を採用する
積水ハウスはメンテナンスサイクルが30年の外壁を採用する

 「外壁のメンテナンスは、一般的に15~20年で塗り替えが必要で、足場なども必要となるなど大掛かりです。建てるときの費用は少し高くても、メンテナンスサイクル30年の高耐候塗装の外壁にしておけば、トータルで見ると費用を抑えることができます」

 さらに外壁を耐久性の高い光触媒仕様の塗料で仕上げると、汚れがつきにくく長持ちする。これも長い目で見た壁の塗り替え費用を抑える技術だ。