住んでからのお金の心配が少ない家を建てるには

 マイホームを手に入れてからも、かかるお金は色々ある。住宅ローンの返済を気にする人は多いが、意外と見落としがちなのが光熱費やメンテナンス費だ。住まい回りのお金を賢く抑えるコツとは――積水ハウス総合住宅研究所の河崎由美子課長に伺った。キーワードは「省エネ」+「創エネ」だ。

断熱化で光熱費が減り、間取りの自由度が高まる

 住宅ローン以外に住んでからかかる住まいのコストとしては、まず光熱費が挙げられる。電気代やガス代、水道代は数千円~数万円単位で月々かかるケースが多いだけに、コストを削減できれば家計がラクになるだろう。光熱費を抑えるために気をつけるべきことは、何といっても省エネ性能の高い家を建てることだ。対策はいくつか考えられるが、最も重要なのは窓回りだと、河崎さんは教えてくれた。

 「家の断熱で一番弱い部分は窓です。以前の住宅はガラスが1枚だけの単板ガラスで、外の温度が伝わりやすく、冬には結露も出やすい状態でした。それが十数年前から2枚のガラスの間に空気層を挟む複層ガラスが普及し始めて、冷暖房が効きやすく、結露が出にくくなったのです。今では空気の代わりにアルゴンガスを封入したり、サッシをアルミ製から樹脂製に変えたりすることで、断熱性をより高められるようになっています」

天井が高い吹き抜けも断熱性能が高いからこそ快適に保てるという。写真は東京都の豊洲展示場にある<a href=積水ハウスのモデルハウス">
天井が高い吹き抜けも断熱性能が高いからこそ快適に保てるという。写真は東京都の豊洲展示場にある積水ハウスのモデルハウス

ダイニングキッチンもつながっていて、階段もリビングのすぐ脇にあるレストランのような間取りも実現できる
ダイニングキッチンもつながっていて、階段もリビングのすぐ脇にあるレストランのような間取りも実現できる

 こうした窓の断熱化は、リフォームでも対応できる。窓ガラスを複層タイプに交換したり、既存の窓の内側にもう一つ窓を取り付けたりする方法などがある。だが、新築のときから断熱性の高い家にすれば、間取りの自由度も高まるという。

 「以前は室内に吹き抜けを作ると暖かい空気が上に上がってしまい、下が寒くなるという問題がありましたが、家の断熱と気密性がよくなってからは室内の温度差が小さくなり、大きな空間を実現しやすくなりました。リビングやダイニングの上を吹き抜けにするといった、カフェやレストランのような間取りも増えています。2階の子ども部屋へもリビングを通る階段動線としやすくなり、コミュニケーションも生まれます」

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積水ハウスの豊洲展示場モデルハウスで使われている複層ガラス

複層ガラスと遮熱コーティングが熱をシャットアウトする
複層ガラスと遮熱コーティングが熱をシャットアウトする