働く女性が出産すれば、職場に復帰しても夜間の打ち合わせには出られないし、深夜残業もできなくなる。私自身、仕事を選ばざるを得ないことへの「やりきれなさ」は日々感じています。けれど、出産前と同じ働き方ができなくても、仕事は続けられる。「無理しない働き方」があるということを後輩にも知ってほしい、試行錯誤する私の姿を見ていてほしいと思っています。

夫との連携プレーで、今の生活が成り立っている

 プライベートでは、出産を機にマイホーム購入を決意しました。産前と同じペースで働き続けることは難しいので、収入が減ることへの不安もありましたが、夫婦で何度も話し合い、共働きを続けながらローンを返済していく道を選びました。

 産後の不安定な時期に本音をぶつけ合い、心が折れそうになるときもありましたが、「育児と仕事の両立が、自分達らしい家族の形」という共通の認識ができたことは、大きな収穫だと感じています。

 妊娠中は「無理に働かなくてもいい」と言っていた夫ですが、現在は家事・育児にも積極的です。結婚前は、毎日日付が変わってから帰宅していましたが、3年前、結婚と同時に転職し、夜9時ごろには帰ってくるようになりました。

 息子の保育園は夫の通勤経路にあるので、保育園に連れていくのは夫の役割です。夕方、私がお迎えに行き、離乳食を食べさせて寝かしつけたころ、夫が帰宅します。夫は結婚前から料理が趣味で、コロッケはじゃがいもから、うどんは粉から手作りするほどの腕前。帰宅後に、二人分の食事をさっと用意してくれて、一緒に食べます。夫との連携プレーで、今の生活が成り立っていると感じています。

保育園の夏祭り。夫との連携プレーで、仕事と育児を両立しています
保育園の夏祭り。夫との連携プレーで、仕事と育児を両立しています