まずは、誰もが知っている国民的コンテンツ『ドラえもん』の主人公、のび太くんの言葉です。これはのび太くんから片思いに苦しむドラえもんへのアドバイスですが、パタニティーブルーに悩むパパ達、あるいは子育てに疲れたママ達への励ましの言葉にもなると思います。

 僕の場合は妻からの「まぁ、頑張ってると思うよ」というフォローがあったので、そこまで落ち込まずに済みました。子育ては誰だって初心者、ママのほうがかなりリードしているとは思いますが、パパだって後からついていくことは可能です。あとは追い詰められてしまわないよう夫婦がお互いに声を掛け合い、励まし合うことが大切なんだと思います。

家族と普通に食事を取り日曜日に仕事を休んだ藤子・F・不二雄

 仕事と育児の両立に関する悩みも、パタニティーブルーの原因の一つです。日経DUALの連載「イクメンと呼ばれて」にも、仕事と育児に板挟みになったパパ達の悩みがつづられています。

 僕は娘の保育園のお迎えをすることが多いのですが、夕方6時頃に保育園へ行くと、同じくお迎えに来ているパパとよく出くわしました。Tシャツ姿でふらふらしているフリーランスの僕とは違い、パリッとしたスーツを着た男性が多かったのですが、ちょっと浮かない顔をしていたり、なんだかイライラしている人が多かったような印象があります。

 午後6時なんて仕事的にはまだまだこれからの時間。子どもは大切だし、かわいいのだけれど、パパ達が「もっと仕事がしたい!」と思うのは不思議ではありません(もちろん、働くママ達も)。職場の周囲からは冷たい目、取引先との飲み会にも出ることはできません。自分だけは後ろ髪を引かれながら、子どもの待つ保育園へ。このままでは自分1人が取り残されてしまう……。そんな焦りを抱えているパパも多いのではないでしょうか。

人気まんがをどうやって描いたらいいか。
そんなことが一言で言えたら苦労はしないのですが、
ただ一つ言えるのは、
普通の人であるべきだ、ということです。

藤子・F・不二雄

『藤子・F・不二雄の発想術』ドラえもんルーム編(小学館新書)

 『ドラえもん』のほか、『パーマン』『エスパー魔美』など数々の大ヒット作を生み出した漫画家、藤子・F・不二雄先生の言葉です。