現在の子どもは就寝時間が遅くなる傾向にあるが、学校があるために朝は遅くまで寝ていることができず、結果として睡眠不足となっている。日本学校保健会の調査(2008年)では、半数近くの子どもが睡眠不足だと自覚していて、その理由として「何となく夜ふかしをしてしまう」が最も多く、小学校中・高学年では「家族みんなの寝る時間が遅いので寝るのが遅い」「宿題や勉強で寝る時間が遅くなる」が続く。子どもが小学生のうちは、就寝時間、起床時間を家庭のルールとして決めたうえで、親もできる限り、子どもの生活リズムに添うようにしたい。

幼少期からの『食う、寝る、遊ぶ』が大切


 同会の調査によると、学校以外で運動する子どもの割合は小学生で55%。中学生になると40%、高校生では25%と学年が上がるにつれて低下する傾向がある。簡単に言うと、エネルギーの摂取量と消費量のバランスが崩れ、摂取量が消費量より大きくなった場合が肥満となる。従って、運動量が減れば肥満になりやすい。「運動は、毎日15分以上を目安に歩くことを心がけたい。そして、遊びのなかで体を動かしているかどうか。現在ではゲームやスマートフォンなどで遊ぶ子どもが増えています。体を動かさないと体力不足となり、特に夏の時期はバテやすかったり、食欲減退で痩せてしまったりなどの夏疲れの状態が見受けられます。幼少期からの『食う、寝る、遊ぶ』を大事にしてほしい」と杉原院長は話す。

(ライター 藤井弘子)