DUAL世帯にとって強い味方がロボット掃除機。昨年、日経DUALが行った調査でも「妻が働いていない世帯」「妻が夫の扶養に入って働く共働き世帯」に比べ2倍以上の割合で「ロボット掃除機をすでに持っている」と答えています(記事「家? 車? スマホ? 共働き世帯が今、欲しいモノは?」)。ロボット掃除機といえば「ルンバ」が有名ですが、9月4日、高級掃除機で人気のダイソンがロボット掃除機参入を発表しました。ダイソンのロボット掃除機とはどんなモデルなのでしょうか。昨年、「『ルンバ』新モデルは何が変わった?」でルンバ800シリーズの発表会をリポートしたIT・家電ジャーナリストの安蔵靖志さん(小6のお嬢さんを子育て中)に解説してもらいました。

 高級サイクロン掃除機で有名な英ダイソンが、ついにロボット掃除機への参入を表明しました。2015年春に発売で、価格は未定とのことです。

 現在は、02年に初代モデルを発売して既に12年もの歴史を持つ米アイロボットの「ルンバシリーズ」がトップシェアを占めています。このジャンルでは後発となるダイソンが、15年春に発売するロボット掃除機「ダイソン 360 Eye」(価格は未定ですが、恐らく10万円以上になると思われます)とはどのようなものなのでしょうか。発表会の様子から探ってみましょう。

2014年9月4日に行われた「ダイソン 360 Eye」発表会の模様。中央に立つのがダイソン創業者のジェームズ・ダイソン氏
2014年9月4日に行われた「ダイソン 360 Eye」発表会の模様。中央に立つのがダイソン創業者のジェームズ・ダイソン氏

サイドブラシがなくてサイクロン搭載

 まず、一般的なロボット掃除機についておさらいしましょう。ロボット掃除機の特徴とは、以下のようなものです。

・直径30cm前後のほぼ円形で、高さは10cm前後の平べったい形
・本体から飛び出たサイドブラシが周囲のゴミやホコリをかき取り、本体下部中央の吸引口から吸引する
・複数の車輪を搭載し、縦横無尽に動き回る
・バッテリーを内蔵し、1回の充電で1時間以上動作する
・掃除終了、もしくはバッテリーが足りなくなると充電ステーションに自動的に戻って充電する
・動き方は部屋中をランダムに動き回る「ランダムナビゲーション」と、カメラなどで部屋の間取りを認識し、縦横ジグザグに動く「システムナビゲーション」の2つに大別される

 ダイソン 360 Eyeを一見して分かるのが、そのコンパクトさです。本体サイズは幅242×奥行き230×高さ120mm(重さは約2.37kg)。業界トップのルンバシリーズ最新モデル「ルンバ880/870」は最大幅353mm×高さ92mm。コンパクトさを売りにしているシャープの「COCOROBO RX-V200」でも幅304×奥行き304×高さ99mmと比べても、一回りか二回り小さい印象です。

 高さは20~30mmほど高いので、ソファーの下に入れない場合などもあるかもしれません。しかし、テーブルや椅子の周りなど、小回りが利いてしっかりと掃除できそうです。

本体サイズは幅242×奥行き230×高さ120mmと、他社のロボット掃除機に比べて一回りか二回り小さい印象のダイソン 360 Eye。その代わり、高さは他社に比べて20~30mmほど高いです
本体サイズは幅242×奥行き230×高さ120mmと、他社のロボット掃除機に比べて一回りか二回り小さい印象のダイソン 360 Eye。その代わり、高さは他社に比べて20~30mmほど高いです