重症の場合を除き、吐き気止めや下痢止めは積極的に使わない
室内外での体温調整が難しい夏に多いのが嘔吐と下痢。原因はさまざまだが、主な原因としては、ウイルスや食中毒を引き起こす細菌などの病原体によるものだ。また、夏特有の原因として、クーラーが効きすぎた室内に長時間いる、冷たい飲食物の摂りすぎにより自律神経に影響を与え、胃腸に負荷がかかってしまうこともある。
「嘔吐や下痢は、病原体を身体の中から出すための防御反応で、治すための大事なプロセス。 重症の場合以外は、下痢止めの服用はお勧めしません」と多摩ガーデンクリニックの杉原桂院長は説明する。
対処としては、脱水症状を改善することが第一。汗や尿、便で排出した成分は、食事や飲料から新たに吸収することで身体のバランスを保つ。そのため、嘔吐や下痢が続き、食事や飲料が摂れなくなり、脱水状態になりやすくなるので注意したい。