子供が塾に通い始めると、家庭にも変化が生じます。小学校4年生の娘さんを春から塾に通わせ始めたライターの石井和美さんの場合はどうだったでしょうか。東京大学大学院工学系研究科修士課程修了のご主人と、女子美術短大出身の奥様が、どう娘を通わせる塾を選んだかは、以前の記事(「塾はどうする 学歴格差夫婦&小4娘の意識ギャップ」など)で紹介してきましたが、実際に子供が塾に通い出して体験したことや感じたことについて教えていただきました。


第1回【塾はどうする 学歴格差夫婦&小4娘の意識ギャップ】はこちら
第2回【私立に見向きもしない夫、意外な夫婦の意識差】はこちら
第3回【塾選び、ついに決着。そして教育費にがくぜん】はこちら

 春から塾に通い始めた小学校4年生の娘は、毎週、塾へ行くのが楽しそうだ。塾の授業と私が作るお弁当を楽しみにしていて、友達もできたらしい。先生が話した内容も、家に帰ってきてから楽しそうに披露している。

 ただ初めて子どもを塾に通わせることになった親としては戸惑うことも多い。

 娘が塾に通い始めて1か月ほどたって、ちょっとした事件が起きた。

塾に通い始めて1か月、テストの偏差値が大幅に……下がった!

 発端は「国・私立中学入試模擬試験」という娘が通う塾が独自に行っているテストだった。

 このテストは平日2日通う私立受験組と、娘のように週1で通う中高一貫受験組が一斉に受ける。私立受験組はテキストの量も多く、授業のコマ数も多いので進むペースも早い。そんな子たちと一緒に受けるわけだが、娘は今まで成績が悪かったこともないので、いつも通りだろうなあとのんびり構えていた。

 しかし、テストの結果を見て驚愕。算数の偏差値は49。入塾時より激落ち!

 娘が平均を下回るのは初めてだった。学校ではずっと成績がよく、全国統一テストの偏差値では70近くをとってきたこともあった。親としていつのまにか「テストができるのは当然」と思っていたのだが、塾に通い始めて1か月、偏差値が急激に落ちてしまったのだ。

 私はずっと「成績なんてどうでもいいよ」と思っていたほうだった。だが、この結果に自分でも予想外に動揺してしまった。

 娘はきっとショックを受けているだろうし、旦那はガミガミ怒るに違いない。そう思っていたが、2人の様子を見て拍子抜け。娘はともかく、旦那も平然としている。

(撮影:天満眞也)
(撮影:天満眞也)